京セラは、同社のオリジナルジュエリーを販売するオンラインショップ「odolly(オードリー)」の携帯サイトを21日オープンした。
この携帯サイトでは、昨年9月にオープンしたパソコン版オンラインショップと同じ約200点の製品を販売する。
販売されるジュエリーの素材は天然ダイアモンドの他、同社で再結晶宝石と呼ぶ合成石など。
修理などの問い合わせは、利用者が携帯のカメラで撮影した画像を添付した問合わせメールで受け付けるなど、携帯ひとつで手軽に閲覧、注文、問い合わせを可能にすることで利用者の利便性向上を目指す。
中国で製造、アメリカで輸入販売されている安価なジュエリー・アクセサリーから有害物質のカドミウムが検出されたとして、米消費者製品安全委員会(CPSC)は、これらの製品を破棄するよう指導を行った。
検査はオハイオ州の大学が実施、アクセサリー類103個のうち、12個から10%を越える含有率でカドミウムが検出されたというもの。
これを受け、大手小売りチェーンのウォルマートは該当する商品を店頭から撤去する事を決めた。
カドミウムは、子供用アクセサリーへの使用が禁じられた鉛の代用として使用されたと見られる。 子供が口に含む可能性があるから鉛の使用が禁じられた訳だが、その代用として、やはり口に含めば有害であるカドミウムを、法律に使用禁止が明記されていないからといって使用する中国メーカーの商業モラルには驚くばかりだ。
この問題はアメリカのテレビニュースで大きく報道がなされたが、消費者庁はこれを受け日本国内に輸入されている類似商品やおもちゃなど、子供が口に含む可能性のある商品について、1月から3月までの間にカドミウム含有の有無を調査すると発表した。
小さなお子様のおられる家庭ではご注意を。
北米最大の宝飾小売りチェーン、ゼール(Zale’s)のプレスリリースは、同社の11月・12月の売上高が前年対比で12パーセントの減少であったと伝えた。
11月は18.6パーセント、12月は9.2パーセントの減少だった。
2009年の売上高は4億9400万ドル(約457億円)で、5億8200万ドル(約539億円)であった2008年より15.1パーセント減少した。
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2009年12月1日香港で開催されたクリスティーズのジュエリー・オークションに出品されたビビッド・ピンク・ダイアモンド(Vivid pink)が83,540,000香港ドル(約9億6千万円)で落札された。
石目は5.00キャラットで、GIAのレポートによるとタイプIIaでクラリティはVS1、カラーはファンシーヴィヴィッドピンク。リングにはグラフの刻印がある。
1キャラット当たりでは約1億9300万円であり、これはダイアモンドの歴代世界最高記録。
>> 関連:1キャラット当たり1億5500万円のブルー ダイアモンド
>> 関連:ピンク ダイアモンド史上最高値38億円で落札される
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12月10日ニューヨークで開催されたクリスティーズのジュエリーオークションに出品された39キャラットのイブニング・スター ダイアモンドが5,402,500米ドル(約4億8千万円)で落札された。1キャラット当たりでは13万9千米ドル(約1240万円)。アネンバーグ ダイヤモンドには及ばなかったが、高値での落札だった。
イブニング・スターはプラチナ枠に留められ、ペンダントトップに加工されている。
グベリン ジェムラボによれば、イブニング・スターはインドの歴史上名高いダイアモンドを産出しているゴルコンダ鉱山で採れた可能性が極めて高いといい、タイプIIa。
ほとんどのダイアモンドには不純物として窒素が含まれており、ダイヤモンドの地色に黄色味を持たせるが、稀に検出できる不純物が含まれない、非常に純粋なダイアモンドがあり、これをタイプIIaに分類する。
タイプIIaにはザ・ゴールデン・ジュビリーにその座を奪われるまで世界最大の研磨済みダイアモンドとして長く知られたカリナンIやプレミア ローズなど、著名な大型ダイアモンドが多い。
・石目:39.00キャラット
・カラー:Dカラー
・クラリティ:VVS1(ポテンシャリー インターナリーフローレス※)
・カット:ペア シェイプ ブリリアント
※ポテンシャリー インターナリーフローレス
軽度な再研磨でインターナリーフローレスへとクラリティを向上させられることが見込まれるの意。
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カリフォルニア州パサデナにあるカリフォルニア工科大学は、半導体集積回路などに微細な回路を刻むプラズマ エッチングの技術をダイアモンドに利用し、ファイア(石が放つ虹色の光)を強める技術を開発した。
原理は簡単だ。ファセットに微細な溝を刻むことで回折作用によって虹色を作り出すというもの。
溝は通常パビリオン側に付けられ、GIAの検査結果によると10倍で確認できるというから、この処理石の検知は簡単だ。
このカットが施されたダイアモンドの写真は右側。合成ルチルを思わせるほどのファイアを放っている。
“ナノポリッシュ”や“ナノカット”として商標登録された今回の技術だが、ジュエリー・ユーザの心を捉えるかは不明。ダイアモンドが放つファイアは少な過ぎず多過ぎず、ちょうど良いあんばいだと私は感じている。 強すぎるファイアは伝統的なダイアモンドのファイアが馴染んだ目からするとあざとい印象を受けるのだが、さりとて好みは千差万別。魅力を感じる方もおられるだろう。
>> カリフォルニア工科大学の研究者による関連論文(英語)
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ティファニーは16日、今月20日から日本国内で販売するほとんどの商品を平均約5%値下げすると発表。円高差益還元が理由という。
今年2月にも9%程度の値下げを実施しているから、年頭から比較すると14%程度値を下げたことになる。
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デビアスが先頃発表した Everlon Diamond Knot Collection 。この新しいダイヤモンド ジュエリーのデザインはヘラクレス・ノット(ヘラクレスの結び)をモチーフとしており、結び目に象徴された愛の強さを表現したものだという。
デビアスでは“Everlon”の商標とエヴァロン・ダイアモンド・ジュエリーの販売、ならびにエヴァロンを元に各社が独自に開発するデザインのジュエリーの販売をサイトホルダー、またはこのジュエリーの販売の為に協賛金を支払った小売業者に限定すると発表しており、“Everlon”ブランドの保守のためには断固たる法的手段を採る方針のようだ。
ただデザインの知的所有権がもし法廷闘争に持ち込まれることがあれば、司法当局は難しい判断を迫れることになるだろう。発表されたエヴァロン・ダイアモンド・ジュエリーのように、デビアスがヘラクレス・ノットを洗練されたジュエリーデザインとして昇華させている点は立派だが、ヘラクレス・ノット自体は最も基本的な結び方のひとつである「本結び」のこと。古本の束ねるときなど日常的に用いている方も多かろう。
ジュエリーモチーフとしての本結びは紀元前から登場しているし、私自身も2本のワイヤーワックスを使って本結びモチーフの指輪を作ったことがあるほどに一般的なものだ。また花嫁衣装を自分が解くという暗示を込めて本結びが描かれる結婚指輪もある。
ともあれ、この、いわばソフト(デザイン)販売にも力点をおいた方針は、かつては世界の8割(現在は5割弱とされる)に及ぶダイアモンド原石の生産を支配したデビアスの姿勢からはかけ離れている。
ダイアモンドが売れる事がデビアスの利益に直結した時代は既にフォーエバーマークをひっさげて小売りに参入した時に終焉を迎えていたが、それでも従来はスリーストーンがオープンであったように、デビアスがプロモートしたデザインを独占し且つ自社の売上に加えようという姿勢はなかった。
自らの顧客と競合するというデビアスの在り方は、今後も続くだろう。
※写真右上はユーチューブに公開されているゼール(北米最大の宝飾品小売商)のエヴァロン・ダイアモンド・ジュエリーのコマーシャル。クリックで再生。
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先日報じた養殖コンク パール※について多くのお問い合せをいただいた。
養殖は不可能という従来の常識を破るニュースだっただけに反響が大きかったようだ。
コンク真珠の養殖技術を開発したフロリダ・アトランティック大学より、養殖風景の動画が以下のページで公開されていたので紹介する。
http://pubweb.fau.edu:16080/Research/Conch_Pearl_Press.wmv
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GIAのG&G eBrief(ジーアンドジー・イブリーフ)で、養殖コンクパール※に関して報じられた。
コンクパールとは、コンク貝から採れる主としてピンク色をした愛らしい真珠(真珠層はないが)で、その希少性から高値で取引される。
GIAラボラトリーでは200珠以上の養殖コンク真珠の検査を行っており、その養殖技術はフロリダ・アトランティック大学(Florida Atlantic University)が開発し、核のあるタイプと無核タイプがあるという。
サイズは1mmから10mm(長さ)以上。
最も有効な検査はX線写真で、有核ならば核が、無核ならば挿入された外套膜を示す空洞が写る。従って天然と養殖の識別は全て可能ではあるが、外観の観察からの鑑別は困難である。取引の際には注意が必要だ。
※コンク パール:参照:山口 遼 氏による「コンク真珠の話」
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