AGTジェムラボラトリーは、パライバ・トルマリン分析報告書(ANALYSIS REPORT)の5月12日より発行を開始した。
このレポートでは、検査石に蛍光X線分析を行いCu(銅)およびMn(マンガン)の含有が確認されたブルーからグリーンのトルマリンについて、パライバ・トルマリンの名称を記載した分析報告書(ANALYSIS REPORT)を発行する。
検査・発行料金は5,250円で、別途鑑別書発行料金が必要。
写真はAGTジェムラボラトリー提供。クリックすると拡大。
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インド北西部、グジャラート州(Gujarat province)で2年前より調査を進めていたドイツのボン大学、インドおよびアメリカの研究チームは、少なくとも55種類におよび700匹以上のアリ、ハチ、ハエ、クモや花や葉、花粉などの生物が閉じこめられた約5300万年前の琥珀(アンバー)を発見したと伝えた。
プレートテクトニクスによるとマダガスカルから分離したインド亜大陸は約4000万年前にユーラシア大陸に激突してヒマラヤ山脈を形成した。今回発見された琥珀が形成された5300万年前、現在のインドはマダガスカルから分離し北上を続ける孤立した大陸であったと想定されるが、琥珀から発見された昆虫は、類似したものがヨーロッパや中央アメリカの化石から見つかっているとうから不思議だ。
今回発見された琥珀はフタバガキ科の樹木の樹脂から形成されたもの。この植物、従来の研究で2500年前には広く分布していた事が分かっていたが、琥珀のおかげでそれを大幅に遡る、5000万年前には分布していた事が判明したことになる。
参照:ボン大学プレスリリース(写真も)
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クロマグロの国際取引禁止案で注目が集まったカタールの首都ドーハで開会のワシントン条約締約国会議では、宝石ラバーの注目を集めた宝石珊瑚の取引規制に関しても討議されたが、否決された。
1997年オランダ・ハーグでの同会議でも一度は取引規制が決定された宝石サンゴは、総会での再協議で却下された経緯がある。
宝石サンゴとはモモイロサンゴやアカサンゴなど。これらはテレビの海洋番組などでダイバーが比較的浅い海域で撮影するサンゴとは異なり深海に生息するもの。
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合成モアッサナイトを独占的に製造・販売するチャールス&カルバードの昨年の売上は、前年対比で44%減少して約7億5千万円だった。
関連:北米(バンクーバー)での販売の様子
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2009年12月1日香港で開催されたクリスティーズのジュエリー・オークションに出品された16.65キャラットのサファイアを用いた指輪が18,580,000香港ドル(約2億2千万円)で落札された。1キャラット当たりでは約1300万円。これはサファイアの1キャラット当たりの価格としては歴代の世界最高値。落札予想価格を二倍以上上回る価格での落札だった。
サファイアはクッションカットで、グベリン・ジェムラボ及びSSEFによるとカシミール産で非加熱。
リングはヴァンクリーフ & アーペル製。
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4日ニューヨークで開催されたサザビーズのジュエリーオークション、[Important Jewels]に出品された49.04キャラットのタンザナイトは、およそ280万円(31,250USD)で落札された。
このタンザナイトは裸石で、カットはやや歪んだ形をしているクッション シェープだった。
落札価格を1キャラット当たりの価格(ガイ)に直すと約57,600円(637ドル)。
写真はサザビーズ。
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2008年12月9日、ニューヨークで開催されたサザビーズのジュエリー オークション、Magnificent Jewelsに出品された7.76キャラットのデマントイド ガーネットの裸石は落札予想価格を大きく上回るおよそ587万円(62,500 USD)で落札された。AGTAの宝石鑑別書付き。
尚、デマントイドとはアンドラダイト ガーネットの内、緑色を呈する石を指す変種名だ。
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11月19日、サザビーズのジュエリー オークション[Magnificent Jewels]がジュネーブで開催された。
注目された天然真珠のネックレス(写真右)の落札金額は約1億2500万円(1,594,500 CHF)。
このネックレスは8.5から14.7mmの球形ナチュラル パール41珠からなる48cmで、クラスプには2.7ctsと推定されるラウンド カットのエメラルドが留められている。スイス ジェモロジカル インスティチュート (SSEF)などの鑑別書付き。
リーマンブラザースの前CEO夫妻がクリスティーズに出品した絵画コレクションの競売で落札推定価格の下限に満たない入札があり、底値買いするバイヤーが目立ったニュースは記憶に新しいが、宝飾オークションでも金融危機以後高額品の落札価格が伸び悩んでいる。このネックレス、1億円を超えるのだからもちろん高額だけれど、それでも昨年の暮れに落札されたウィンザー公爵夫人の天然真珠ネックレスに約4億円の値が付いた事と比べると、前の持ち主のネームバリューの違い(今回のネックレスは英国の“貴族”)、真珠の品質の違いを勘案してもお値打ち価格だろう。今は高額品を底値買いできるチャンスかもしれない。
その他、ハイエンドのジュエリーオークションには珍しくブルー トパーズをふんだんに用いたネックレスとイヤ クリップのデミ・パリュール(写真左右。右画像はクリックで拡大)が出品された。落札価格はほぼ推定落札価格上限の約540万円(68,500スイス フラン)。ハイエンド マーケットには珍しいという意味でのブルートパーズの希少性が高値につながったか。
ダイアモンドでは、38.06cts、カラーはSからZの間、クラリティはVS2というクッション シェープの裸石が約4000万円(506,500 スイス フラン)で落札された。1キャラット当たりではおよそ105万円となる。
イスラエル考古学庁(イスラエル・アンティーク・オーソリティ)は10日、エルサレムの旧市街に位置する城壁近くにある駐車場の下から、2000年前の金製イヤリングを発掘したと発表した。
この発掘プロジェクトのディレクター、ドロン ベン アミ(Doron Ben-Ami)博士によると、イヤリングはビザンチン時代の西暦4-5世紀に建てられた建物跡を発掘途中に発見された。イヤリングの制作年代がローマ時代(紀元前1から4世紀)であることから、代々相続されていたものではないかという。
イヤリングはゴールド製で、真珠とエメラルドが使用されている。真珠は古くから天然真珠の産地として知られる地中海産、エメラルドは歴史的産出地であるエジプト産である可能性が高いと思われる。
博士は更に次のようにも述べている。
「エジプトのファイユーム(Fayum)で発見された墓にあったミイラの装飾と して書かれた肖像画には、豪華な衣装とジュエリーを身にまとった人物が書かれているが、ジュエリーには真珠とエメラルドが用いられている。今回発見されたイヤリングとの類似は驚くほどではないか。」
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アメリカ、カナダのカラード ストーンと養殖真珠の業界団体、AGTAが主催するカラード ストーンに特化したジュエリーデザインコンテスト、AGTAスペクトル アワーズ(AGTA SPECTRUM AWARDS)の2008年の入賞作品が公開された。2008年の作品は、全応募作品の写真が公開されている。
日本のジュエリー消費者のニーズには必ずしも合致しないデザインも多いが、北米の宝飾品の好みを知るという役に立つ。
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