ジュエリーブログ,ニュース / ジェムランド

2008/3/25 火曜日

JJAジュエリーデザインアワード募集要項

Filed under: ジュエリーデザイン コンテスト — ジェムランドeditor @ 16:08:43

“日本のジュエリーの最高峰を求めて”を標榜とするJJA ジュエリーデザイン アワードの2008年度募集要項が発表されている。

対象部門は次のように分かれている。

o_point.gif プロフェッショナルゾーン
 ・第1部門   パーティーシー
 ・第2部門   カジュアルシーン
 ・第3部門   クラフト&ギフト 

o_point.gif 新人部門
 ・第4部門

応募資格は応募者、デザイナー、製作者ともに国内在住で、応募作品が国内外を問わず未発表であること。

締切は宅配の場合には7月8日。

応募に際しては規定を良く理解することが必要だ。規定をはずれると、せっかく応募しても審査対象とならない。以下のページに記した。

全部門共通した規定は、使用した貴金属素材には、全て品位の刻印が必要であるということ。刻印がないと審査対象とならない。

第1部門のパーティーシーンとは、フォーマルな席に相応しいジュエリー。リングのみ、あるいはペンダントのみといった単品での応募は認められず、セットでの応募が必須となっている。人造石やシルバーの使用は不可。

第2部門のカジュアルシーンとは、ビジネスシーンをはじめ、普段使いで楽しめるジュエリー。セットまたは単品での応募ができる。人造石の使用は不可だが、シルバーは使用しても良い。
第3部門のクラフト&ギフトでは、ギフトはピンブローチ、タイ・ホルダー、カフリンク、ステーショナリー。テーブルウェア、屈折計0ホルダー。ピルボックスなどリング以外の小物類。クラフトは伝統技術を活かしたジュエリーの工芸品等。単品、あるいはセットのいずれでも可。素材は人造石の使用は不可だが、シルバーは使用しても良い。

第4部門である新人部門は企業名での応募は不可で、ジュエリーデザインアワード第1〜3部門未受賞者で業界経験5年未満の個人。ステンレススチールやアルミニウムなどを含むあらゆる金属、また人造石の使用が認められている。単品、あるいはセットのいずれでも応募可能だ。

応募料は第1〜3部門は1作品につき5千円で、第4部門は同3千円。応募料を事前に振り込んだ上、振替控えのコピーを応募用紙裏面に添付して応募することになる。

応募用紙 (応募用紙記入要領

作品送付先・受付場所

 〒110-8626 東京都台東区東上野2-23-25   
 社団法人日本ジュエリー協会

尚、上位賞には次のような賞がある。

  • 日本ジュエリー大賞・経済産業大臣賞 1作品(賞金100万円)
  • 厚生労働大臣賞 1作品(賞金5万円)
  • 東京都知事賞 1作品(賞金5万円)
  • 日本ジュエリー協会会長賞 1作品(賞金5万円)
  • 新人大賞 1作品(賞金5万円)
  • 技術賞 第1〜3各部門1作品(賞金3万円)
  • 優秀賞 第1〜3各部門1〜2作品(賞金3万円)
  • 新人優秀賞 第4部門相当数  
  • 佳作 第1〜3各部門1〜2作品
  • 入選 相当数

スリランカからの宝石便り 〜その7〜 ガーネット

Filed under: スリランカからの宝石便り — shinko @ 10:32:20

ガーネットと言えば、あの深紅の薔薇のような赤色をイメージする人が多いと思います。

宝石学的にガーネットは6種類に分けられます

結晶系は同じですが、基本となる珪酸塩に含有する成分(元素)が違います。

  • アルマンディン → 鉄とアルミニウム
  • パイロープ   → マグネシウムとアルミニウム
  • スペサルティン → マグネシウムとアルミニウム
  • グロシュラー  → カルシウムとアルミニウム
  • アンドラダイト → カルシウムと鉄
  • ウバロバイト  → カルシウムとクロム (宝石としてはあまり扱われない)

その為、赤だけに限らず、オレンジやピンクがかった紫、緑色まであり、中でもデマントイド(アンドラダイト)と呼ばれる緑のガーネットはダイアモンドよりも分散が高い為、とても強い輝きがあります。同じ緑でも一般的に「ツァボライト」(グロシュラー)は、デマントイドよりも多く市場に出回っていますが、どちらも赤いガーネットと比べて値段がかなり高いです。スリランカでは残念ながら緑のガーネットは産出されません。しかし、アフリカで産出されたものが輸入されて店頭で売られています。同じグロシュラーで、スリランカで代表的に産出されるものに「ヘソナイト」があります。シナモンストーンとも呼ばれ、褐色のオレンジが暖かみのある色あいを出しています。特徴的な内包物として、スワールと呼ばれる渦のような、糖みつのようなものが見られます。良質なものは赤味と透明度が強く、魅力的でカラット当たりの値段も通常のヘサナイトと比べて高いです。スペサルティンも黄色味が強いオレンジから赤味のあるオレンジまであり、ヘサナイトと様相が似ているものもあります。スリランカの南部、ハンバントタは塩業で有名ですが、その海岸は山間部から流されてきたヘサナイトガーネットの粒(砂のような状態)が多く混じって砂浜が赤っぽく見え、大変おもしろいです(その時のブログ)。
鉱物名ではないのですが、「薔薇の花びら」という意味を持つ、ロードライトガーネット(鉱物的にはアルマンディンとパイロープの中間的なもの)は紫がかったピンク色をしており、中にはピンクサファイアと見間違えてしまうものもあります。簡単な鑑別の方法は、二色鏡でのぞくと、ガーネットは単屈折の為1色しか見えないけれど、サファイアは複屈折で2色に見えます。

さて、緑以外は産出量も多いガーネットですが、珍しいものとしては、カラーチェンジガーネットがあります。これはパイロープとスペサルティンが混ざったもので、自然光の下では緑がかった色、白熱光では紫から赤のような感じになります。高級なアレキサンドライトに比べたら値段は下がりますが、希少性が高いものです。また、同じ種類で、青色に色変わりするものが1996年、スリランカから発見されたそうです。(自然光で暗い青、白熱光では青紫)でも、その後の産出がないので、まさに青いガーネットは「幻のガーネット」ですね。

片山新子、FGA
最近、産地ラトゥナプラに行った経験も書き込んでいます。
個人の楽天ブログ「スリランカ宝石留学物語
個人WEB「Ragems

2008/3/18 火曜日

CVD合成ダイアモンドがGIAにはじめて持ち込まれる

Filed under: ジュエリーニュース, ダイヤモンド — ジェムランドeditor @ 7:36:35

GIAは、CVD法によって合成されたダイアモンドが、グレーディング レポートの発行依頼石として初めて持ち込まれたと発表した。

鑑別したのはGIA本校があるカールスバッドのGIAラボラトリーで、大きさは約0.3ctカラーはほぼ無色。ダイアモンド・ドシエ(※3)の発行依頼だった。

※3 ダイアモンド・ドシエ
GIAが発行するダイアモンド グレーディング レポートの一種。通常のレポートでは受け付けてもらえない小さな石も依頼できる他、記載がやや簡略化されている。

日本宝飾クラフト学院、大阪校・名古屋校で春期宝飾実務講座開講

Filed under: ジュエリースクール情報 — ジェムランドeditor @ 2:58:40

日本宝飾クラフト学院では、毎年夏期に開催しご好評いただいています宝飾実務講座を、今年度は春期に大阪校と名古屋校で開講します。

開講するのは、宝石デザイン・宝石鑑別・リペア・爪留めなど人気の高い9講座。

明日からの仕事にすぐ活かせる実践的内容です。

新規講座として、ソフトワックスで作る「かんたんレリーフ」や「伝統地金の色上げ」を開講。近年、人気の高い「CAD・3Design」もあります。

●大阪校 開講コース・日程・受講料

  • 伝統地金の色上げ 3月29日(土) 12,000円
  • CAD・3Design 4月2日(水) 30,000円
  • リペア 4月4日(金)5日(土) 29,000円
  • ゴールド・フォイル・オーバー・レイ 4月9日(水) 12,000円
  • 爪留め 4月11日(金)12日(土) 29,000円

●名古屋校 開講コース・日程・受講料

  • かんたんレリーフ 3月26日(水) 12,000円
  • ゴールド・フォイル・オーバー・レイ 3月31日(月) 12,000円
  • 宝石鑑別(ダイヤモンド・パール) 4月1日(火)2日(水) 29,000円
  • 宝石デザイン 4月7日(月) 12,000円
  • みつろう 4月8日(火) 12,000円

日本宝飾クラフト学院ホームページからお申し込みできます。

2008/3/11 火曜日

ダイヤモンドの硬度

Filed under: メレバンク・カフェ — 佐野 良彦 @ 21:35:20

ダイヤモンドの硬度は10で地球上最も硬い物質であると言われます。これはモースの硬度計というスケールに従った表現です。モース硬度は鉱物と鉱物をこすりつけて硬度の大小を決めていますが、あくまでどちらが硬いかという相対的硬度を表しているに過ぎません。トパーズとコランダムの硬さとコランダムとダイヤモンドの硬さの差はどれくらいかというとよくわからないのです。

これを絶対的数値で表すことができないかと考えて考案されたのがビッカース硬度やヌープ硬度です。ビッカース硬度はハードプラチナが一般のプラチナより硬いことを説明する際よく使われており、絶対硬度計の中では最も著名ですが、主に地金の硬さに使用されるケースが多いので宝石での比較はヌープ硬度の方が適当と思われます。
モース硬度とヌープ硬度の比較をしてみます。

モース硬度とヌープ硬度比較表

宝石の硬度

ダイヤモンドがいかに硬いかお分かりになると思います。数値的に言ってダイヤモンドの硬さはコランダムの3倍にも達するからです。と同時にダイヤモンドの中でもその硬度はかなりの差があります。ダイヤモンドの硬度の差は結晶の状態や産地、内包物によると考えられています。正八面体のきれいな結晶よりも双晶の方が硬いことは知られていますが、産地間の硬度の差も大きいものがあります。最も硬いと言われているのがアーガイルを筆頭とするオーストラリア産の原石です。一方、ロシアの原石は柔らかいと言われていて、同じキズを取るのに1/3から1/4の時間しかかからないと研磨業者は話しています。
 
硬さと強さは違う
ダイヤモンドは他の物質に比べ、飛び抜けて硬いということは事実です。しかし、硬いということと、衝撃に強いということはイーコールではありません。ダイヤモンドは硬いから割れたりしないと思っていると痛い目にあうことになります。ダイヤモンドよりも硬度が低くて衝撃に強い宝石は沢山あります。

佐野 良彦

 p_point.gif メレ ダイアモンドはこちらで購入出来ます(サノ・トレーディング取扱い)

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