自らの専門知識を活かして創業をする。米国に比べて会社員・公務員志向の強い日本でも、終身雇用制度や年功序列の給与水準の保証が崩れつつある昨今、そんな気概を持ってチャレンジをする方々が増えている事は、各種資格講座の受講者が増加している現状にも現れているようだ。
ジュエリー業界で国際的に通用する資格といえばGG(ジージー)※だが、その資格(公的資格では無いが事実上、宝石の専門家資格として認知されている)・知識を活かして創業を果たしたのが、昨日20日にオープンをしたダイアモンド裸石販売のPLOTTING.JP(プロッティング・ドット・ジェーピー)だ。
オーナーの河村氏はGGの資格取得を通じて得たダイアモンド グレーディング技術を活かし、自らの目で選び抜いたダイアモンドを買付けている。
今月末までに会員登録をすると、1000円分の買い物に使えるポイントをプレゼントするキャンペーンを実施中。
ダイアモンドの値段は相場によって変動するそうだが、現在は次のようなダイアモンドが販売されている。
全てAGT又は中央宝石研究所のソーティング済み
◆0.353ct カラー:I / クラリティ:SI-1 / カット:Good → 20,650円 ※
◆0.338ct カラー:H / クラリティ:VS-2 / カット:Good → 32,960円
◆0.304ct カラー:D / クラリティ:VS-1 / カット:Excellent H&C → 59,280円
販売されているダイアモンドの特徴は、全て図示(プロット)されており、ウェブページで確認できる。
販売システムはジュエリー専門の電子商店街、ジェムランドが提供。ジェムランド加盟店は専門知識がなくても直ぐネットショップを開業することができる。資料は以下のページより請求可能。
http://www.gem-land.com/forms/get_brochure.shtml
※鑑定書(グレーディング・レポート)は別途3,000円で添付可能。
PLOTTING.JP のホームページ
これからジュエリービジネスをとお考えの方
本格参入したけれど、どうも上手くいかない
ビジネスの壁に突き当たっている方のための
ジュエリー・ビジネス・トレーニング
[初級講座]第2回:マーケティング概論(2)
何故マーケティングを学ぶのか
マーケティングについておおよそのフレームは掴んで頂けたかと思います。では何故マーケティングを学ぶのかという事についてお話しします。
恐らく宝飾品業界の第3世代(55歳以上の経者)以上の人たちは、マーケティングは商売の邪魔にこそなれ、売上や利益に繋がらないと思っている人が多いのではないかと思います。それは今まで自分たちの経験と勘で充分にやってきた実績があるからなのです。
1980年以降宝飾品業界は右肩上がりに成長し1990年には2兆8千億円といういまだかつてない大きな市場を作り出しました。私もそうですが、このとき誰もが5兆円市場になると信じて疑わなかったのです。80年代から90年にかけて、自分たちの作るジュエリーは面白いように売れました。
しかし1992年に起きたバブル崩壊は、一瞬のうちに宝飾品業界を奈落の底へたたき落としたのです。それから16年、2008年9月に起こったアメリカの金融恐慌(リーマンショック)は宝飾品業界に更に追い討ちをかけました。それまで何と凌いでやっと光明がみえ出したと思ったら、更に厳しい現実が待っていました。
この年、小売店大手の「ベリテ」がM&Aによりインドのダイヤモンド企業デジコグループの傘下に入りました。そして「田崎真珠」がファンド会社にゆだねられ、さらには一世を風靡した「ジュエリーマキ」が会社更生法の適用を受けたのです。
こうした状況の中で、宝飾品業界がいつ頃好転するのかは誰もはっきりとはいえませんが、恐らく3-5年は不況が続くだろうと見ています。また少なくともこの業界が好転したとき、相変わらず海外の一流ブランドとインド、中国を核とする低価格帯の挟まれた日本の宝飾品業界の体質は、このままでは何も変わらないだろうと思います。そして複合化してきた社会と多様化した消費者・個客のニーズやウォンツに応えるためには、より具体的で実践的なマーケティングが必要になるというわけです。
マーケティングのトライアングルを知ろう
皆さんがG.Gの資格を取りデザインを学びジュエリーに仕上げます。そしてそのジュエリーを消費者・個客のもとに届けるためには流通や価格、宣伝広告などを知り、活用しなければ的確に届きません。図のようにPRODUCT(商品)とPLACE(販売)とPROMOTION(宣伝広告)の3つのPが歯車のように円滑に噛み合なければ効果が発揮できません。これがマーケティングなのです。
図にもあるように商品と販売をつなぐ役目が「Conceptual field(コンセプチュアルフィールド)」です。これはいってみれば潤滑油の役目を果たします。ただ単にモノを作れば良いというわけではなく、的確に消費者・個客に商品を伝達するためには、商品の特徴や目的などの「コンセプト」が必要になってきます。
販売と宣伝広告を結びつける潤滑油は「Design/Idea field(デザイン・アイデアフィールド)」です。これは消費者・個客に商品の良いイメージを伝えなければなりません。広告やカタログ、パッケージなどに、競合他社の商品と差別化を図るデザインやアイデアの工夫が求められます。
商品と宣伝広告を結びつける潤滑油は「Communication field(コミュニケーションフィールド)」です。ここでは消費者・個客に対して正しい商品知識と情報を伝達するためのし掛け作りのようなものです。
増渕邦治(ますぶち くにはる)
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明治15年に創業した老舗ダイアモンド商、株式会社サノ・トレーディング(台東区、佐野良彦社長)がダイアモンド1個石のネット販売を平成21年4月9日より開始した。販売するダイアモンドは0.1ct台から2キャラットまでで、総数569石。全てAGT、中央宝石研究所、あるいは全国宝石学協会などのソーティング済み。
オープニング特典として5月8日まで会員登録すると800円分のポイントをプレゼ
ントすると共に、買い物時に貯まるポイントも3%パーセント付与している。
従来から行っていたメレーのネット販売も1個石用に導入したシステムに統合して継続する。
システムの開発は有限会社フクモト・ロジスティック・システム※。
※有限会社フクモト・ロジスティック・システム
当サイト運営会社。ネット販売で成果が上がっていない、あるいは新規参入をご検討の場合、お問い合せ下さい。 info@gem-land.com
▼サノ・トレーディングのダイアモンド裸石販売サイト
http://ec.melee-bank.com
世界同時不況の影響をダイヤモンド業界も大きく受けています。1個石を見てみると大きい石、グレードの好い石の価格は昨年秋から急落しました。1ct、2ctの高品質のダイヤの価格は2009年に入っても下がり続けています。世界不況はまだまだ続きそうですから、当分の間キャラアップの高品質のダイヤの値上がりは難しいと思われます。同じキャラアップでもSI,ピケに関してはそこそこ需要があり、価格は下げ止まっています。
今、ダイヤモンドが一番売れているのは中国とインドです。リーマン・ショックで落ちた需要がかなり戻りました。ベトナムも回復しつつあります。売れ筋は2分から5分のG-JカラーのVVS1~VS1、カットはエクセレントからフェアまで広いレンジです。ポインターのSIクラス、キャラアップのH~Kカラー、VSクラスも一定の需要があります。
最近はダイヤモンド価格の国際化を痛感します。日本国内のものでも国際的に安いダイヤはすぐ買い手がついて海外に輸出されることが増えたせいでしょう。価格的に上がりそうなアイテムは2分、3分のJアップVSアップ、5分までのポインターのSI,ピケクラス、キャラアップのSI,ピケ、H-K、VSクラスというところでしょうか。
ではメレーの価格はどうでしょうか? 1個石と同様にメレーの価格も昨年来かなり下落しました。しかし、これはロットの価格が下がったということで必要とするサイズ、品質のメレーが安く買えるようになったということではありません。サイズや品質の要求が細かく、シビアになるにつれてロット価格とセレクション価格の差は大きくなっていって、みんなが欲しがる品質、サイズの価格は殆ど変わりませんでした。
不況時には高品質材料が少量しか売れない現象が起こると言われます。ヘビーナッツやヘビーピケ、ダークブラウンのメレーはかなり値段を下げましたがエクセレントメークのクリーンメレーは逆に価格を上げました。
昨年末からインドのメレー生産はかなり減少しています。生産調整の意味合いもありますが、株式や不動産に投資した挙句、バブルの崩壊でキャッシュ・フローが不足している業者も多く、銀行も新規の融資には慎重ですから生産が旧に復するには時間がかかりそうです。みんなが欲しがるアイテムの価格は徐々に上がって行くのではないでしょうか。
ダイアモンドはこちらで購入出来ます(サノ・トレーディング取扱い)
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