黒曜石とは天然のガラスである。種々の色を呈するが、多くが黒色。
日本では十勝石の別名でも知られているように北海道が有名だが、長野県でも霧ヶ峰和田峠、そして今回紹介する鷹山での産出が知られている。
鷹山遺跡群(たかやまいせきぐん)は長野県小県郡長和町で昭和30年(1955年)に発見された。その後の調査過程において発見された黒曜石鉱山は平成5年に全国ニュースで採り上げられた事で脚光を浴び、平成13年には国の史跡に指定されている。
鷹山遺跡群は約1万2千年から3千年前(縄文時代後期)に作られたと推定され、黒曜石の採掘址(さいくつし)は75基(平成5年現在)数え、全国最大規模。
鷹山遺跡群が発見されたのが昭和30年であったとしても、当地における黒曜石(例え黒曜石の名を知らなかったとしても)の存在は、地元民には古くから知られていたようだ。その証拠とも言えるのが黒曜石鉱山があった場所の地名。これを星糞峠(ほしくそとうげ)という。
星糞峠の語源に関する記録は見つかっていないが、常識的に考えれば、地面のあちらこちらに落ちていた黒曜石の破片の割れ口が光を浴びれてキラキラと光る様子が星の糞を想像させたからだろう。
実際私が当地を訪ねた時も、脇道で未舗装の路面を5分ほど観察したところ、ふたつの黒曜石の破片を見つけることができた。
現地には「星くずの里 黒耀石体験ミュージアム」(語感を気にしたと思われるが“星糞の里”ではなかった)があって黒曜石などを使ったアクセサリー作りを体験できる他、各時代別に整理された黒曜石の石器(矢尻など)の展示や黒曜石を斧に加工する方法を見ることができる。これらの写真はこちらに公開。
鷹山は白樺湖から車で30分ほど。近隣を観光する機会のある宝石・鉱物愛好家諸氏は鷹山まで少々足を伸ばしてはいかがだろう。
福本
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日本ジュエリー協会が主催するJJAジュエリーデザインアワード2010募集要項が発表された。
送付の場合の受付日は2009年7月6日(火)で、日付指定で発送とのこと。持参の場合は2009年7月7日(水)午前10時から午後3時まで。
▽応募資格
・応募者、デザイナー、製作者の全てが国内在住であること。
・作品を2009年9月1日以前に公開、展示、個展に陳列していないこと。
・出版物、パンフレットなどに非掲載であること。
・他の公募展に応募していないこと。
・但し、第4部門においては学生によるその年の卒業制作は新作とみなし応募可能。
▽審査基準
・創造性豊かな次世代の感じされるジュエリー
・素材の特性を充分に生かした上でのデザイン表現力
・今まで発表されたコンテスト作品及び商品とは類似しないオリジナリティ豊かなデザイン
▽応募部門
・第1部門(パーティーシーン)
・第2部門(カジュアルシーン)
・第3部門(テーマ部門:パールジュエリー)
・第4部門(新人部門)
>> 応募用紙・応募用紙
▽送付先・問い合わせ
社団法人日本ジュエリー協会 ジュエリーデザインアワード事務局
〒110-8626 東京都台東区東上野2-23-25
電話:03-3835-8567
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4月7日香港で開催されるサザビーズのジュエリーオークション、Magnificient Jewelsに、デビアスのミレニアム・ブルー・ダイヤモンドが出品される。
5.16ctsあるミレニアム・ブルーはペア・シェープでクラリティはインターナリーフローレス(IF)、カラーはファンシー・ヴィヴィッド・ブルー(GIA)。
サザビーズの発表した落札予想価格は約4億2千万円から5億2千万円だが、私は5億円以上、上限は7億円と予想する。その根拠は次のようなもの。
まず長引く世界的不況にも関わらず、宝石への投資に意欲的な中国人富裕層の存在。昨年12月に1キャラット当たりのダイアモンドの価格(約2億円)として世界最高値でクリスティーズで落札されたヴィヴィッド・ピンク・ダイヤモンドの落札者も中国人と推定されている。
また、2007年10月に香港で当時のダイアモンド最高値(1ctあたり)で落札された6.04キャラットのブルー・ダイアモンドのガイ(1ctあたりの価格)が約1億5500万円であったことも今回のミレニアム・ブルーの落札価格を推定する上で材料となる。ダイアモンドというのは大きさ以外の品質が同じであった場合、単位重量当たりの価格は石の総重量が重いほど高くなる。過去3年間で高額ダイアモンドの市場価値を上げる外因は見あたらないことから、1億5500万円の八掛け(約7億円)を今回のブルーダイアモンドの落札価格の上限と推定した。
福本
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合成モアッサナイトを独占的に製造・販売するチャールス&カルバードの昨年の売上は、前年対比で44%減少して約7億5千万円だった。
関連:北米(バンクーバー)での販売の様子
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小売業と作り手をコラボレートさせるジャパン・プレミアム・プロジェクトは、京都法然院にて7人の作り手によるジュエリー展を開催する。
日時:4月12日 - 14日 13:00〜16:00
場所:京都 法然院 大書院
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卓越したデザイン力と技術を持って活躍しているジュエリー・デザイナー6人による展示会が東京・自由が丘の宝飾店「プレシャスクローマ」にて開催される。
出品デザイナー:河野裕治、種澤和彦、中島 凪、永坂景子、彦根美代、松田充弘
日時:3月19日(金)〜3月25日(木)11:00am〜7:00pm(水曜定休)
場所:プレシャスクローマ
敬称を略しました。
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昨年9月にカリナン鉱山※で採れた507キャラットのダイアモンド原石“カリナン・ヘリテージ”(Cullinan Heritage)が約32億円で販売された。
発表をしたペトラ ダイヤモンズ社によると、ダイアモンド原石の販売価格としては市場最高値。
購入したのは香港のChow Tai Fook Company Limited。原石の加工方法などの方針はまだ示されていないという。
※カリナン鉱山
南アフリカ。宝石品質のダイアモンド原石としては史上最大で、他の追随を許さない3,106ctsの重量であったカリナン・ダイヤモンド(現在はカットされており、原石状態では存在しない。この原石からカットされたダイアモンドの中で最も大きい研磨石カリナンIと呼ばれ、イギリスのクラウン・ジュエルとしてロンドン塔にある)をはじめ、幾多の著名ダイアモンドが産出されている。
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・マスクの大きさは?
・マスクの重さは?
・マスクの金の純度は?
・マスクの製法技法は?
・黒目の正体は?
・メネス(頭巾)の青い縞模様の成分は?
・頭のコブラの下の空色はトルコ石?
・胸飾りの青緑色の石は?
1922年、イギリスのハワード・カーターによって発見されたツタンカーメンの墓から発掘された黄金のマスクは、全世界の古美術品の中でも、超逸品と言われる。
その見事な工芸品は、写真だけでも金細工をしている我々にも想像を絶する作品であることがわかる。
早稲田大学の宇田応之教授、吉村作治教授、桜庭祐介教授、理研計器蠅寮从蟆校忙瓠∋害実臺綮瓩蕕蓮2006年6月にこのマスクを調査する機会を得た。
調査は宇田教授らが開発したX線回折と蛍光X線分析を同一場所で行えるXRDF(X-Ray Diffractometer equipped with X-Ray Fluorescence spectrometer)を用いて行われた。
その調査報告書からデータの一部を紹介し、私のコメントを加えた。
■黄金のマスクの金細工
大きさ
高さ54cm
幅39.3cm
重さ11kg
製法
金板からの鍛金技法
表層に、微細な金粉にニカワを加えて薄く塗っている
品位
内部平均 Au+Ag 95%以上 Cu 5% 以下
表層平均 Au+Ag 88% Cu12%
唇部分 内部 Au96.6% Ag1.0% Cu2.4%
表層 Au76.8% Ag11.2% Cu12.0% 厚さ28nm
頭巾部 内部 Au97.8% Ag1.4% Cu0.8%
表層 Au93.8% Ag3.2% Cu2.9% 厚さ30nm
材料
Au金 ナイル川上流ヌビア(現スーダン)産と推定
Ag銀 輸入(エジプトでは産出されていなかった)
金の板をロールかハンマーで延ばし、部分ごとに鍛金で成型したものをろう付で継ぎ足して一体にしたと思われる。マスク板の表層に、微細(ナノメートル単位)な金粉にニカワを混ぜ、薄い膜として覆っている。この膜は薄いため光を透過し、また反対色の作用でマスク本体の色調を純金色に補正している。
顔面の成型、ろう付、粉末の製法、ニカワの膜の薄い塗装法や、透過性の膜で色調を補正するなど、現在でも及ばない技巧着想が凝らされている。
■宝石鉱物類
眼(黒目 オブシディアン(黒曜石) 研磨
眼(白目) マグネサイトの粉砕を固形して接着
アイライン ラピスラズリを粉砕してニカワで成型、接着
頭のコブラの赤色 カーネリアン(発色は、Mn,As) 研磨物を接着
胸飾りの赤色 カーネリアン(発色は、Fe,As) 研磨物を接着
胸飾りの青緑 マイクロクリン(微斜長石:アマゾナイト) 研磨物を接着
色部分はガラスとの説もあったが、これらの部分は天然の鉱物、宝石であることが判明した。材料の入手にも世界中から集めたことなど、当時のエジプトの交易が偲ばれる。
(Mnマンガン Asヒ素 Fe鉄)
■人工の色
頭巾(ネメス)の縞の青
90%以上の非晶質相で、エジプシアンブルー(エジプト古代の顔料:CaO・CuO・4SiO2)と、正長石(オーソクレース)、石英(クォーツ)、透輝石(ダイオプサイド)、塩(ナトロン)のほか、アマナルブルー(多元素系コバルト・スピネル:Co(M)Al2O4, M=Mn,Fe,Ni,Zn)が含まれる可能性がある材料を焼き、粉砕してニカワで成型した。
宇田教授らは、ツタンカーメン・ブルーと命名し、発表した。
(Caカルシウム Cu銅 Si珪素 Coコバルト Niニッケル Zn亜鉛)
■髭の灰緑色
人工ガラス(析出は長石(マイクロクリン、インターメディエイト、ネフェリン)、珪酸ナトリウム)
■コブラの空色
銅を発色剤とするガラス。
古代から特有の青い顔料(エジプシアンブルー)を用いてきたエジプトで、ツタンカーメンの時代、さらにラピスラズリの色に近い、紺青色の顔料が開発された。
従来ではない元素を含み、黄金のマスクのメネス(頭巾)の特有の青色を際立たせている。
この色の再現は、現代の課題であろう。
出典資料
「金属」Vol.77 癸后11別冊 ツタンカーメン黄金のマスク
(1) 金細工の巧み (2) きれいな天然鉱物 (3) 人工の色
宇田応之 吉村作治 桜庭祐介 石崎温史 山下大輔 共著
文 川崎 猛
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Understanding Jewellery
ジュエリーの歴史6000年 [第2回]
メソポタミア文明
現在古代文明と呼ばれるものにはメソポタミア文明、エジプト文明、黄河文明、インダス文明の4大文明が一般的ですが、エーゲ文明、ケルト文明、長江文明、四川文明、メソアメリカ文明、古代アンデス文明などを加える学者もいます。私は素人ですが人類の進化をみていると、地球上のあちこちで4大文明以外にも文明が発生したとみる方が妥当のような気がします。
クロマニヨン人を祖先に持つ新人は、5万年前頃にアフリカを起点として世界各地に散らばり、紀元前4000〜3000年頃に複数の地域で高度な文明を築きます。今後科学の発達と遺跡の発掘が進むと、私たちの祖先についてはもっといろいろなことが解ってくるかも知れませんが、どの文明も共通して云える事は、兎も角肥沃な土地と豊富な水を源泉として文明が生まれているということです。
またメソポタミア、エジプト、小アジア(現在のトルコ)を包括する地域をオリエントと云いますが、メソポタミア文明は現在のイラクを流れるチグリス、ユーフラテス川に挟まれた肥沃な土地に発生した世界最古の文明です。メソポタミアという名前は二つの大河にはさまれた土地を意味する古代ギリシア語からきています。この二つの河の河口付近ウルやウルクなどの都市にシュメール文明が生まれました。今から1万年前になると、この地に住む先住民たちによって、羊や山羊などの飼育が始められたようです。文明が起きるには、この農耕牧畜生活と村から都市が生まれることがとても重要です。
その後この地にシュメール人がやってきます。シュメール人は紀元前2700年頃までに、麦からパンやビールを作りまた冶金青銅器を使い金、銀の細工モノなどを作っています。もともとメソポタミアでは鉱物、木材、宝石、金などは取れませんでしたから、農耕牧畜による余剰品と交換にこれらの天然資源を輸入する交易が盛んになってきます。
メソポタミは河口付近から奥に広がり、小アジアからシリア辺までの広大な地域をカバーしています。川を奥に遡るとアッカド王国、古代バビロニア王国、ミタンニ王国、ヒッタイト王国、アッシリア王国などが時代と共に乱立し、アッシリアのサルゴン2世がエジプトを含む全オリエントを統一する前8世紀まで、様々な民族国家が興亡を繰り返していきました。
古代文明の発生には、農耕牧畜と定住生活(都市化)の他に、大きな川とそれに挟まれた肥沃な三角州が必要です。インダス文明、黄河文明、エジプト文明、メソポタミア文明、みな豊かな川と肥沃な大地があったればこそです。そしてもう一つの要因は私たち人間がどんな時代でも富と権力の象徴として憧れる「金」があります。川があればそこに流れてくる砂金が目に留まらない訳がありません。人々は川の底にキラキラと輝く金に目をつけ、さまざまな加工を施し権力の象徴として、或は身を飾るものとして活用することを覚えました。
ジュエリーの歴史を紐解けば、そして古代に遡れば上るほど、眩いばかりの金の装身具や工芸品が登場してきます。しかし金は古代文明の時代から私たち人類と密接な関係にあったにも関わらず、歴史学の上ではそれほど重要視されていないのはどうした訳でしょう。青銅器時代とか鉄器時代とともに、金についても歴史学上でもっと扱い方はあるのではないでしょうか。
人類がいままでに手にした金の量は一体どのくらいあったでしょう。専門家によってまちまちですが大体13〜15万トン、オリンピックプール3杯分強といったところでしょうか。今後現在の技術や採算を考えた時に、地球でとれる埋蔵量はわずかに6、7万トンといわれています。それほど貴重な金は、何千年という悠久の時を経て私たちを魅了し続けてきたのです。
メソポタミアにおける金細工の特徴はレポゼ技法(金属の板を裏から打出す)やチェイシング技法(金属の板を鏨やポンチなどで表から線刻模様などを打ち込む)です。写真はウルから出土された金の兜です。現在イラク博物館に収蔵されているこの兜はメス・カラム・ドゥグ王の黄金の兜といわれ、1920年代から30年代にかけてイギリスの考古学者であるサー・チャールズ・レナード・ウーリー卿が発掘しました。この冠は最近になって祭礼や儀式の際に用いる金製の鬘であるらしい事が判った)、1枚の金の板を裏と表から打出して作られています。接合部分が全くなく作られており、今から2600年前後の頃に作られたことを考えれば見事の一言です。ウーリーの『カルデアのウル』には、発掘のときの感動が以下のように記されています・・・骨は朽ち果てていたので、骸骨の薄気味悪さはまったくなく、ただ砕けた褐色の細片が数条筋を引くように残り、死者の姿勢を伺わせていたが、何よりも目を惹くのは黄金であり、まるで墓に入れられた時のように美しかった。朽ちた頭骸骨の断片をまだ覆っているその兜に視線はほとんど釘付けになった。兜は金の打出し細工で、頭から深く被るように作られ、頬当てがついていた。この兜はカツラのような形をしており、髪の巻き毛は打ち出しで浮き彫りにされ、髪の毛1本1本が繊細に毛彫りされている。中央で分けられた髪は、平たくうねった巻き毛をなして頭部をぴったりと覆い、捩った1本の髪紐でぐるりと縛ってある。髪の後方は束ねて小さな髷に結ってあり、髪紐の下ではきちんとした巻き毛が列をなして耳の周りに垂れ下がり、耳は高浮き彫りで表わされ、音を聞く妨げにならぬよう穴が開いている。頬当ての部の同じような巻き毛は頬髯を表わしている。兜の縁に沿って紐を通す小さな穴があるが、この紐は内側で詰め物を入れたキャップを固定させていたもので、キャップの痕跡もまだいくらか残っていた。金細工の作品の実例として、この兜は我々が墓地で発見したもののうち最も美しく、金の短剣や牡牛の頭部よりも見事なものである。もし古代シュメール人の芸術を判断しうる材料が他に全くないとしても、ただこの兜だけをもってしても、我々はやはりシュメール人が古代文明民族の中でも高度な文明を誇っていたと考えるべきだろう・・・と。
この発掘を通して見えてきた事は、メソポタミアの王たちは金細工師たちを雇い、レポゼやチェイシングなどの技術を使って、メス・カラム・ドゥグ王の黄金の兜の他にシェプ・アド女王の冠やロンドンの大英博物館に収蔵されている工芸品「木をかじる山羊(これは頭部と胸部には琥珀金[エレクトラム]、腹部には銀箔が施されている、何とも奇妙な像で、一説には楽器と云われている)」など高度なレベルのものが造られたという事です。
この時代から金細工師たちは王の近くにいて、王の気に入るように、様々な金の加工をしていたようで、かなりの地位があったと思われます。
またシュメールから出土されるシェプ・アドのヘッド飾りやネックレスなどにはカーネリアンやサードオニックス、ラピスラズリ、トルコ石などの色石が使われていますが、これらの石はイラクでは産出しません。お隣のイランやアフガニスタンなどから運ばれてきました。これはエジプト文明においても同じで、古代から現代に至るまで、交易を上手にやる国が栄えました。自国だけでやろうとすれば限界があり、発展はありません。それよりも他国から侵略を受ける可能性も大きいのです。スケールは違いすぎますが、なにやら現在の日本の宝飾品市場にも同じ事が云えるようです。
増渕邦治(ますぶち くにはる)
ますぶちstyle ホームページ
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デビアス、BHPビリトン、リオティント。これらダイアモンド生産者三巨頭の業績で明暗が分かれている。
デビアスは2008年の決算で約80億円の純利益を計上したが、2009年は一転して約670億円の純損失を出した。この理由としてはカナダでデビアスが所有するスナップ・レイク・ダイアモンド鉱山及びヴィクター・ダイアモンド鉱山の赤字補填に約630億円を繰入れた事が響いたが、様々な事業部門の成績も軒並み良くない。モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH)と合弁で展開する小売り部門、デビアス・ダイヤモンド・ジュエラーズ(De Beers Diamond Jewellers:DBDJ)の売上は前年対比30%減、工業用ダイアモンドを扱うエレメント・シックス(Element Six)は同34%減、原石販売のダイアモンド・トレーディング・カンパニー(Diamond Trading Company:DTC)の売上は同45%減の約2,900億円だった。
オーストラリアのアーガイル鉱山やカナダのダイヴィック・ダイヤモンド鉱山、ジンバブエのムロワ(Murowa)鉱山を所有するリオティントのダイアモンド事業の売上は前年対比46%減の約400億円で、約61億円の純損失。昨年は120億円の黒字だった。需要低迷によりアーガイルとダイアビックの操業を停止した期間もあり、生産量は前年対比33%減の1400万キャラットだった。
一方、カナダ最初のダイアモンド鉱山エカティを所有するBHPビリトンの中間決算は好調だった。ダイアモンド部門の半年間の売上は76%増加して約340億円、税引前利益は前年の中間決算時の約13億円から大幅に増え約160億円だった。半年間の生産量は13%増の154万キャラット。好決算の理由は探鉱への投資の抑制、より効率的な採掘作業などと発表されている。