宝石の中に広がるインクルージョンの魅力にひかれ、宝石産地のスリランカで「宝石学」を勉強しました。
2007年、英国宝石学協会FGAディプロマ取得。現在、コロンボのラボラトリーで研究生として、「コランダムの加熱処理と内包物への影響」をテーマに勉強をしています。
また、今後は専門性を活かして、スリランカやその近隣諸国、アフリカ産の魅力ある宝石の買付けをし、日本へお届けします。
「宝石は出会い」。自分に語りかけてくる宝石との出会いを大切にし、人とつながりのある仕事を目指しております。
これから、スリランカの宝石やそれに携わる南国の人々のお話を紹介していきます。どうぞ宜しくお願いします。
片山 新子
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大国インドの下に位置する南国の島、スリランカはセイロン紅茶として有名な国です。
また鉱物資源にも恵まれ、コランダム、ガーネット、スピネルをはじめ75種類の宝石が産出され、採掘、研磨、カット、輸出など、国の主要な産業のひとつとなっています。
1.主な宝石となる鉱物は10種類
コランダム(サファイア、ルビー)、クリソベリル(キャッツアイ、アレキサンドライト)、スピネル、ベリル(アクアマリン)、ガーネット、トルマリン、ジルコン、トパーズ、フェルドスパー(ブルー・ムーンストーン、アマゾナイト)、クオーツ(水晶、アメジスト、スモーキー・クオーツ、ローズクオーツ)
2.希少性のある主な鉱物は8種類
アンダリュサイト、アパタイト、ダイオプサイド、エカナイト、アイオライト、コーネルピン、シンハライト、ターフェイト
次回はひとつひとつの宝石についてお話していきます。
片山 新子
11月28日、ロンドンで開催されたクリスティーズのオークション[RUSSIAN WORKS OF ART INCLUDING THE ROTHSCHILD FABERGE EGG]でロスチャイルド家のファベルジェのイースターエッグがおよそ18億円(800万ポンド)で落札された。落札予想価格は14億から21億円だった。
この価格は、2002年のクリスティーズ ニューヨークに出品されたファベルジェのインペリアル ウィンター エッグ(1913年にニコラス二世から皇太后マリア・フョードロヴナに送られたもの)の落札価格12億円(960万ドル)を抜き、絵画を含めたロシアの芸術作品につけられた史上最高価格。クリスティーズへの手数料を含めた落札者の支払総額は20億円を超える金額となる。
入札者は二人だけで、入札開始からおよそ10分での落札となった模様。落札したのはロシアのアレキサンダー イワノフ氏で、モスクワに建設するプライベート美術館のコレクションに加えるという。
このイースターエッグは1902年の制作で、カール ファベルジェ56歳の時の作品。銀の本体に波状の細く間隔の詰まった平行線を刻み、半透明のピンク色の釉薬を施している。これによって半透明の釉薬を通して平行線が独特の柔らかな光沢を放つようになる。これはギヨッシュ(英語読みはギローシュ)と呼ばれるエナメル(七宝)技法で、ファベルジェの作品に多く用いられている。
依頼者はロスチャイルド家のアゼルバイジャンにおける石油権益の代理人であったエドゥアルド エフリュッシ(Edouard Ephrussi)だが、彼の妹のベアトリスが1905年に結婚をしたエドゥアルド ロスチャイルド(Edouard de Rothschild)とジュルメーヌ アルファン(Germaine Halphen)の婚約祝いに贈り、ロスチャイルド家の所有となっていた。
長く個人所有であり、公開されることもなかったため、このロスチャイルド ファベルジェ エッグ(THE ROTHSCHILD FABERGE EGG)の存在は研究者にも知られていなかった。
アントワープで開催された史上18番目の大きさのダイアモンド原石であるレツェング レガシーの販売会が終了した。
10社余りが参加したこの販売会で最高額入札をして落札をしたのはグラフ及びそのジュエリー制作パートナーであるSAFDICOのチームだった。落札価格は約11億円。
グラフは昨年秋、603ctsのダイアモンド原石、ザ・レソト・プロミスも約15億円で落札している。
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第16回東京ミネラルショーの四日間共通入場券8名様にプレゼントします。ご希望の方は、「注意条項と申込み方法」をお読みの上、このページ下にあるコメント欄からお申込み下さい。
ご応募の資格
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注意条項と申込み方法
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- Website の欄には、ホームページをお持ちで、そのホームページへのリンクをご希望の場合にのみ、ご記入下さい。
- 一番下の大きな空欄に、お住まいの県名(結果発表の際にニックネームと共に公表します)と共に、入場券希望の旨お書き下さい。また併せて、弊誌に対するご希望や感想などをお書き頂けると幸いです。
抽選結果の発表
- 8名様よりも多くの方よりご応募があった場合には、抽選とします。抽選結果は12月4日発行予定の[宝石学の世界]誌上で行います。
- 当選発表として記されたお名前と県名が合致する場合には、こちらのページから本名と発送先のご住所をお知らせ下さい。その際の題名は、[東京ミネラルショー入場券当選者]となさってください。
- 住所等の連絡は、12月8日までにお願いします。8日までにご連絡のない場合には、当選辞退と推定し、他の方に当選を振り替えさせて頂きますのでご了承下さい。
前号で4キャラットのダイアモンドを掘り出した男性の話を伝えたが、今度は散歩中に金塊を発見した男性の話が伝わってきた。
場所はフランス、ロワール県のアンジェ。ヨハネの黙示録が描かれたタペストリーで知られるアンジェ城がある歴史ある街だ。犬を連れて散歩中の男性が1年程前に見つけ、鑑定を依頼したところ、金塊と鑑別された。
金相場の上昇局面が続いているからかは不明だが、最近売却され、高値がついたという。
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タヒチパールプロモーション(略称TPJ。会長、奥田一弥)は、フレンチポリネシア政府とタヒチアンパール生産者組合連合会で組織されるペルルド タヒチ(GIE. Perles de Tahiti:略称GPT。会長、Alfred Martin)との間で日本におけるタヒチアンパール(タヒチでクロチョウガイから養殖された真珠)の呼称管理体制づくりを推進していくことで合意した。これを受けて、GPTはTPJが日本における呼称管理・証明書発行機関であることを正式に承認することになった。
タヒチアン・パールは、タヒチから輸出される時点で真珠層の厚さが0.8mm以上なければならないなど厳しく規制されているが、加工技術の高度化、流通のグローバル化も手伝い、国内でタヒチアン・パールとして販売されている製品全ての品質を確実に証明、保証することは難しい情勢にある。今回TPJが日本におけるタヒチアン パールの呼称管理・証明書発行機関であることが承認されたことは、流通経路の明確化や監視体制の整備に役立ち、タヒチアンパールを低品質や黒色系処理真珠、他国産黒蝶真珠、不正輸入品などと区別などに役立つのではないかと期待される。
タヒチパール プロモーションが発行する証明書は、公正性を期するために生産者や消費者代表など第三者が加わった管理委員会を組織して監査、監視体制を整えていく方針であるという。発行に際しては、タヒチ税関が発行する輸出証明、納税証明書、TPJと発行先企業の間で結ぶ責任・賠償誓約書などの基本情報を審査・認証し、タヒチアンパールと呼ぶにふさわしい素性と品格を備えているか、またトレーサブルな商品であるかを検査、判断をして、合格品に限り証明書を発行する。
※写真はタヒチアンパール呼称管理、証明書発行の体制つくりを推進することに合意し握手を交わすペルルド タヒチ副会長ロバート・ワン氏とタヒチパールプロモーション会長 奥田一弥氏。画像をクリックすると拡大画像を見ることが出来ます。
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11月14日、スイスのジュネーブで開催されたサザビーズのジュエリー オークション[Magnificent Jewels]で、84.37キャラットのダイアモンドがおよそ17億8900万円(1819万3000スイスフラン)で落札された。
このダイアモンドに添付されたGIAのグレーディング レポートによると、カラーはDでクラリティはフローレス、カットはエクセレントと、無色系のダイアモンドとしては全ての面で最高のグレードだった。
このダイアモンドの1ct当たりの落札価格は約2120万円。1ct当たりの過去最高落札金額は1億5500万円で、これは2007年10月の香港のサザビース オークションに於ける6.04キャラットのブルー ダイアモンドに対して記録された。
17億円足らずという落札価格は、1石の落札価格としては史上2番目となる。史上最高の落札価格は1995年5月のサザビーズのオークションで記録された100.10ctsのザ・スター・オブ・ザ・シーズン(the Star of the Season)と呼ばれるダイアモンドに対するもので、1650万米ドルだった。
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2007年9月にレソト王国で発見された493キャラットのダイアモンドがレツェングレガシー(Letseng Legacy)と命名された。
このダイアモンド原石は史上18番目の大きさで、レソト王国にあるレツェング レ テライ鉱山(Letseng le Terai Mine)で採掘された。
11月14日にアントワープで販売される。昨年10月に販売された史上15番目の大きさである603キャラットのレソト プロミスがおよそ15億円の値がついており、今回も高額での販売が予想される。
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宝石好きの夢のひとつは、自分でダイアモンドを掘り出す事かも知れない。
そんな夢が叶うかも知れないのがジェムランド ジュエリー ニュースでも時折紹介しているアーカンサス州にある“クレーター オブ ダイヤモンズ州立公園”である。6ドル50セントを払って入園し、もし幸運に恵まれれば拾ったダイアモンドを所有することができるというこのユニークな公園だ。
11月3日にダイアモンド堀りを楽しんだチャド ジョンソンさんはそんな幸運に恵まれたひとりだった。茶色がかった4.38キャラットのダイアモンドを発見したのである。
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