資源大手、BHPビリトンとリオ・ティントがオーストラリア西部での鉄鉱石事業統合で合意した。
2007年以来BHPビリトンはたびたびリオ・ティントの買収を提案しており、鉄鉱石の寡占化を心配する日本の公正取引委員会から買収計画の提出を求める命令書が発令されるなどの経緯があった。リオ・ティントはこの買収提案を拒否し、2009年2月に中国アルミへの鉄鉱石事業権益の一部譲渡や出資比率引き上げで合意したと発表していたが、今回のBHPビリトンとの鉄鉱石事業統合に発表に合わせて中国アルミとの提携を撤回した。
BHPビリトンとリオ・ティントは共に鉄鉱石事業が本業だが、ダイアモンド鉱山を所有しているという点で共通している。BHPビリトンはカナダのエカティ ダイアモンド鉱山を、リオ・ティントはやはりカナダのダイアヴィックの60%(残り40%はハリーウィンストン。旧アバー)ならびにオーストラリアのアーガイル鉱山を所有しているのだ。今回の提携は鉄鉱石事業に限定されるが、将来両社が合併すれば、ダイアモンド原石の寡占化が進む事となるだけに、提携の行方が注目される。
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カナダ、ノースウェスト準州にあるダイアモンド研磨会社、アースラニアン カッティング ワークス社(Arslanian Cutting Works)が低迷するダイアモンド市場に抗しきれず、倒産の瀬戸際に立たされている。
同社のマネージャー、ロバート・バイス氏は、カナダの国営放送CBCに次のように語っている。
「我が社は最悪の状況にある。不況の影響で小売店からは従来のような発注が 止まったために仕入れに費やした手元資金は回収できず、既に52人を解雇した ものの事業を継続する現金が底をついてしまった。解雇した従業員を復職させ て事業を継続するには、おそらく1千万ドルほど必要だろう。」
2000年に操業したアースラニアン カッティング ワークス社はピーク時には月間4,000キャラットを生産していた。
関連
アースラニアン カッティング ワークス買収される (2004/7/5)
カナダ産ダイヤモンドの最新事情
昨日の朝、銀座5丁目を歩いた方は長蛇の列を見て何事かと驚いたに違いない。
モーブッサンが先着5千人に配布した0.1ctのダイアモンドを手に入れようと並んだ人々だ。
以下余談。
江の島でエスカレーター(エスカーという名称。江の島の頂上まで登るのが大変な人が利用する。有料)に乗ると、乗り場で“抽選券”なるチケットを配っていた時期がある。
ある日の江の島で“抽選券”をもらってエスカーに乗った。
頂上でエスカーを下りると抽選券を確認に来た別の係の人が、
「おめでとうございます!当選です!」
と大きな声をあげ、1ct位ある、今にして思えばキュービックジルコニアと思われるラウンド ブリリアントの裸石が入った5cm四方程度の台紙入りの透明な袋を見せてくれた。
こちらは狐につままれたような気分でいるが、反射的に袋を手に取ろうとした。すると、そのタイミングを見計らったように「さぁ、こちらへどうぞ」と袋はスルスルと少し離れたところに用意された机と椅子の方へと移動していって、手に出来ない。こちらは目の前にぶら下げられた人参を追う馬よろしく椅子の方へとフラフラと近づく羽目になった。
椅子に到着するまでに聞いた係の人の話によると、この“宝石”は無料でプレゼント
するが、身に着けられるようにするための加工賃が必要だ。僅かな加工賃でこの素晴
らしい“宝石”を無料で手に出来るあなたはとても幸運だとの事であった。
何のことはない。キャッチセールスだった。
今の江の島でこのような事は行われていないが、これは私がまだ二十歳になるかならないかの頃だったと思うから、20年程も前の話。人生経験の少ない当時は、一歩間違えたら得した気分になって引っ掛かっていたかも知れない。
モーブッサンのダイアモンド無料配布を知った時にこの古い記憶が突然蘇ったけれどもちろん世界のモーブッサンがそのようなセコイひも付き商売をする訳もなし。純粋に配るだけであった。
このニュースはテレビでも紹介されたから、広告効果はこの日に配ったダイアモンドの仕入れ費用相当にはあったかもしれない。
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パリ、ヴァンドーム広場にあるショパール(Chopard)に強盗が押し入り、約660万ユーロ(約8億9000万円)相当のジュエリーを奪って逃走した。
犯人は50代と見られる男性1人で、ボルサリーノ・スタイルの帽子をかぶっていた。店内には顧客を装い歩いて入店し、拳銃を店員につきつけショーウィンドーにディスプレイされていた宝飾品を渡すよう要求し、受け取ると直ぐに立ち去ったという。
自らの専門知識を活かして創業をする。米国に比べて会社員・公務員志向の強い日本でも、終身雇用制度や年功序列の給与水準の保証が崩れつつある昨今、そんな気概を持ってチャレンジをする方々が増えている事は、各種資格講座の受講者が増加している現状にも現れているようだ。
ジュエリー業界で国際的に通用する資格といえばGG(ジージー)※だが、その資格(公的資格では無いが事実上、宝石の専門家資格として認知されている)・知識を活かして創業を果たしたのが、昨日20日にオープンをしたダイアモンド裸石販売のPLOTTING.JP(プロッティング・ドット・ジェーピー)だ。
オーナーの河村氏はGGの資格取得を通じて得たダイアモンド グレーディング技術を活かし、自らの目で選び抜いたダイアモンドを買付けている。
今月末までに会員登録をすると、1000円分の買い物に使えるポイントをプレゼントするキャンペーンを実施中。
ダイアモンドの値段は相場によって変動するそうだが、現在は次のようなダイアモンドが販売されている。
全てAGT又は中央宝石研究所のソーティング済み
◆0.353ct カラー:I / クラリティ:SI-1 / カット:Good → 20,650円 ※
◆0.338ct カラー:H / クラリティ:VS-2 / カット:Good → 32,960円
◆0.304ct カラー:D / クラリティ:VS-1 / カット:Excellent H&C → 59,280円
販売されているダイアモンドの特徴は、全て図示(プロット)されており、ウェブページで確認できる。
販売システムはジュエリー専門の電子商店街、ジェムランドが提供。ジェムランド加盟店は専門知識がなくても直ぐネットショップを開業することができる。資料は以下のページより請求可能。
http://www.gem-land.com/forms/get_brochure.shtml
※鑑定書(グレーディング・レポート)は別途3,000円で添付可能。
PLOTTING.JP のホームページ
明治15年に創業した老舗ダイアモンド商、株式会社サノ・トレーディング(台東区、佐野良彦社長)がダイアモンド1個石のネット販売を平成21年4月9日より開始した。販売するダイアモンドは0.1ct台から2キャラットまでで、総数569石。全てAGT、中央宝石研究所、あるいは全国宝石学協会などのソーティング済み。
オープニング特典として5月8日まで会員登録すると800円分のポイントをプレゼ
ントすると共に、買い物時に貯まるポイントも3%パーセント付与している。
従来から行っていたメレーのネット販売も1個石用に導入したシステムに統合して継続する。
システムの開発は有限会社フクモト・ロジスティック・システム※。
※有限会社フクモト・ロジスティック・システム
当サイト運営会社。ネット販売で成果が上がっていない、あるいは新規参入をご検討の場合、お問い合せ下さい。 info@gem-land.com
▼サノ・トレーディングのダイアモンド裸石販売サイト
http://ec.melee-bank.com
ティファニーは、同社が展開するパール・ジュエリーの専門店チェーン、イリデッセ(Iridesse)を閉鎖すると発表した。
閉鎖は、各店舗の賃貸契約の終了や在庫を売り切り次第というが、今後数ヶ月間の内に終了する見込だ。
イリデッセは2004年から展開された現在16店舗を数えるが、昨年に至るまでティファニーの売上高の1パーセントを占めるまでに成長せず、不採算部門となっていた。
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クリスティーズが主催し、2月23-25日(日本時間24-26日)にパリで開催されたフランスの服飾デザイナー、故イブ・サンローラン氏が所蔵していた美術品類のオークション。出品されたネズミとウサギの銅像※が大きく報道されたから、ご承知の方も多いだろう。
世間の耳目はこれらの銅像に集まったが、私はこのオークションに出品された、1800年代のムガル帝国時代のバックルに注目した。小さなダイアモンドが数多く留められているが、研磨技術の進んでいない当時のダイアモンドの使われ方を目にすることができて興味深かった。
ダイアモンド研磨業界の革新的新技術であったスカイフと呼ばれる回転研磨盤が1400年代に発明されたことで大幅に進歩した研磨技術は、このバックルがつくられた1800年には既に対称的に平らな小さな面(ファセット)でダイアモンドを囲む技術を確立していた。 といっても1800年初頭に馬が、次いで蒸気が動力となるまでは人力でスカイフを回していたから、生産性は非常に低かったのだろう。 当時の作というこのバックルをみると、ポイント・カットの石も散見されるものの、原石の形状をそのまま活かしたものや、マクルをはじめとする原石の角を削っただけと思われるダイアモンドも多い。古い時代のダイアモンドの使われ方を示す貴重な実例だ。
この宝飾バックル、直径は12cm、およそ280万円(22,500ユーロ)で落札された。
※ネズミとウサギの銅像は1860年代の第二次アヘン戦争の際に英仏連合軍が清朝の離宮「円明園」 から持ち出したもので、中国がオークションの中止を求め返還を要求していた。それぞれ約19億5千万円(15,745,000ユーロ)で落札されたかと思われたが、今度は落札をしたという中国人男性二人が略奪品に金は払わないと記者会見を開くという事態となった。
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2年前、約3700万円のヴァーチュ携帯電話を発表して世間を驚かせたヴァーチュだが、今月19日に国内1号店を銀座に開店した。
端末の最高価格は600万円で、最低モデルでも67万円。オープン初日に売れた端末もあるというが、どの機種がどの程度売れたかは発表されていない。
ヴァーチュは携帯電話世界最大手ノキア(フィンランド)の子会社で、富裕層向けに高級携帯電話ブランドをヨーロッパやアジア、中東の一部などで展開している。
組立はイギリスにある工場で、手作業により行っている。
写真は2006年に発表されたおよそ3700万円のモデル、Signature Cobra(日本未発売)。この度日本で発売されたモデルのデザインはシックで、このような派手さはない。
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第81回アカデミー賞では短編アニメーション賞を「つみきのいえ」、外国語映画賞を「おくりびと」が受賞して、日本作品がダブル受賞となった事は喜ばしい。
ジュエリー業界関係者はトレンドを生む女優達のジュエリーに注目なさったことだろう。テレビで確認できなかった方の為に、ふたつのサイトを紹介する。
公式サイトのレッドカーペット・コンテンツ
顔部分のアップ。イヤリングの確認に