昨年10月末に生じた全国宝石学協会(全宝協)が自主破産を申請するというジュエリー業界にとっての衝撃的なニュースにも現れていますが、好況の気配を感じることのできない日々が続いています。この原稿を書いている昨年12月21日の日経平均株価終値はおよそ10,370円、一昨年同日は10,183円。このふたつの経済指標からもそれは見て取れるようです。
今年の景気も昨年並みに推移するであろうと予測しますが、底を打った不景気が上昇基調に転じる明るい気配があるのも事実です。
例えば2009年3月の日経平均が約7,054円を付けていたことを思えば、一度も9千円を下回らなかった2010年のそれは、卯年の本年に飛躍をするために堅くなった地盤と見ることができるのではないでしょうか。個々のウサギに強い跳躍力が備わっていたとしても、地面が柔らかくては高く飛ぶことはできません。堅い地面があればこそ高い跳躍が可能になるのですから。
また縁起担ぎでいえば、今年は“宝石の年”であることは心強く思います。十二支では卯年の本年ですが、十支では辛(かのと:金弟)の年にあたり、これは「宝石」の意味もあります。
皆さまにとって、本年が高い跳躍の年となり、そして宝石の如く煌びやかな年になることを祈念いたしまして、新年のごあいさつとさせて頂きます。
どうぞ、今年もよろしくお願い申し上げます。
有限会社フクモト・ロジスティック・システム取締役社長
株式会社フクモト・ロジスティック・システム・カナダ代表取締役
福本 修
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東京商工リサーチによると、10月29日、(株)全国宝石学協会(全宝協)が事業を停止し破産を申請する準備に入った。
平成22年3月期末時点の負債総額は約4億1800万円。
平成4年3月期の年商は約13億円でこれがピーク。その後は減収傾向に転じ22年3月期の年商は6億6400万円で赤字決算だった。
今年5月に発覚したダイアモンドのカラー グレードのかさ上げ問題の影響があるものと思われる。
全宝協の宝石鑑別技術は国際的に高く評価されており、国内鑑別機関として色石の取扱数は最大であっただろうから、ジュエリー業界への影響は大きい。
またGGとならぶ宝石学専門家としての国際的資格FGAの日本語による教育活動は同社が行っているから、現在受講中の方はどうなるのか気になるところだ。
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宝石鑑別団体協議会の土居芳子会長および役員らは21日午後に記者会見を行い、全国宝石学協会(全宝協)によるダイアモンドのグレーディング レポート(いわゆる鑑定書)のカラーグレードが甘かったとされる問題について、同協議会の方針を発表した。
宝石鑑別団体協議会では、全宝協が2007年2月〜2008年10月の期間にグレーディングをしたダイヤモンドを消費者が同協議会に加盟するグレーディング機関にもちこんだ場合、無料で再グレーディングをする方針を発表した。無料なのはグレーディングのみで、レポートを別途発行する場合には料金が発生する。
全宝協からは宝石鑑別団体協議会に退会届が提出され同協議会は受理したが、再グレーディングの結果不正が明らかになれば、除名処分もあり得るとしている。
ダイヤ鑑定かさ上げ:全宝協、業界団体を退会(毎日新聞)
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毎日新聞社は、全国宝石学協会(全宝協)の出したダイアモンドのカラーグレードが甘かった問題を報じている。
この問題を受け、全宝協のグレーディング レポート(いわゆる鑑定書)付きのダイヤモンドを店頭から撤去する動きも一部に出ているという。
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