史上最高値での落札が予想されるピンク・ダイヤモンド11月の入札会へ
サザビーズは世界最大と推定されるピンク・ダイヤモンドを“ザ・ピンク・スター”(The Pink Star)の名称で11月13日にジュネーブで開催されるジュエリーオークションで入札にかけると発表した。
“ザ・ピンク・スター”はオーバル・ブリリアント・カットが施された59.6キャラットのタイプIIaのダイアモンドで、GIAのグレードによるとクラリティはインターナリー・フローレス、ファンシーカラーグレードはファンシー・ヴィヴィッド・ピンク※。
サザビーズでは6,000万ドル(約59億円)以上での落札を予想している。
ここまで大きな石目(石の重量)で、かつ強いピンクカラーを呈し、さらにインターナリー・フローレスという高いクラリティグレードのダイアモンドは極めて稀であり、過去を振り返っても例がなく、ジュエリーとして史上最高値での落札が予想される。
現在の史上最高値の記録は2010年に約38億円(45,442,500スイス・フラン)“ザ・グラフ・ピンク”(リンク先に写真あり)で、これはダイアモンドに留まらず、ファベルジェのイースターエッグのような宝飾品を併せて勘案しても世界最高記録となっている。
ガイ(1キャラット当たりの価格)での最高値の世界記録は約1億9300万円で2009年に落札された“ザ・ヴィヴィッド・ピンク”(リンク先に写真有り)。
ピンクスター ダイアモンド、従来は“ザ・シュタインメッツ・ピンク”(The Steinmetz Pink) として知られていたもので、1999年にデビアスによって採掘され、原石の段階では132.5キャラットだった。2003年にはスミソニアン博物館で3ヶ月間展示されることを弊紙でも伝えたので、あるいはご覧になった事がある方もいらっしゃるかもしれない。
※ファンシー・ビビッド・ピンク
GIAのファンシーカラーダイアモンドの色を表現するグレードには以下がある。人それぞれの好みがあるので何が一番良いピンク色とはいえないが、ファンシー・ビビッド・ピンク(fancy vivid pink)は明度が暗過ぎず、かつ最も色の強いピンクカラーを示すダイアモンドに与えられるグレードで、一般には最も高いピンク・ダイヤモンドのグレードと考えられている。
fancy light pink
fancy pink
fancy intense pink
fancy deep pink
fancy vivid pink