GIAラボラトリー東京が開業
ここ数年海外展開が著しいGIAラボラトリーだが、昨年末、東京で開業した。社名はGIA Tokyo合同会社。
2.99キャラットまでのダイアモンドを取扱い、ダイアモンド・ドシエおよびダイアモンド・グレーディング・レポートを発行する。
カラードストーンと真珠も受け付けるが、鑑別作業などは東京以外のラボで行い、東京で引き渡す。現在鑑別作業も日本で実施すべく準備中。
代表はマリ・オカダ氏、ラボラトリーマネージャーは金子 尊生(たかお)氏。金子氏は東京勤務前はボツワナはガボラネのGIAラボラトリーに、確か3年とおっしゃたか勤務していたとの事。雑談の機会に恵まれたが、キリンのステーキの味は牛肉と区別がつかないなどと埒もない会話に終始して仕事の事は聞かなかったが、緊迫感を身にまとった人物だった。
国内のラボ各社への影響は今のところ不明だが、開業前にGIAラボラトリー東京の社内を視察した知人によると多数の顕微鏡がずらりと並んでいたといい、そこから推定されるグレーダーの数は、国内有数のグレーディング機関としての地位を占める意志を感じさせる。
GIAのダイアモンド・グレーディング・システムが日本をはじめ多くの国でデファクト・スタンダードになっている事は周知の事だが、これはGIA Tokyoのアメリカ式グレーディング・サービスが国内で諸手をあげて受け入れられる事とはイコールではつながらない。国内グレーディング各社にはGIAラボラトリーにはない、例えばシンメトリ(対称性)に関するレポート(AGTジェムラボラトリーの華標レポートのような)サービスがあり、また価格も異なるからだ。
いずれにせよ、パイが増えていない状況下での有力グレーディング機関の参入が国内市場に与える影響を、各グレーディング会社が注視している所だろう。
GIAラボラトリー東京(GIA Tokyo合同会社)
東京都台東区台東4-19-9 山口ビル7、11階
電話:03-5812-3215
福本