ジュエリーブログ,ニュース / ジェムランド

2009/2/9 月曜日

宝飾業界に於けるITの活用について24-RSSの活用

Filed under: ジュエリーコラム — ジェムランドeditor @ 6:11:21

早起きな私が起き抜けに戸外で体操をするのは、ちょうど新聞配達の若者がスーパーカブに乗って配達にくる時刻と重なる。最初は朝のあいさつだけだったけれど、頻繁に早朝顔を合わせている親しさから最近は四方山話を交わす事も多くなった。ある時「お隣引っ越して来たから営業にいってみれば」などとお節介を焼いたら、どのように新しい転入者を調べるものか、既に訪ねたという。しかしニュースはインターネットで読むから新聞は取らないと言われたそうだ。
この隣人の例を挙げるまでもなく有益な情報をインターネットで収集できることを否定する方は少ないだろう。ネット上には不正確な情報も氾濫しているから自らフィルタリングをする必要はあるが、ジュエリー業界に役立つ情報も多くある。宝石学情報から最新の貴金属相場、ジュエリーのトレンド情報、競合事業者の動向など、数え上げればきりがない。
しかし一方インターネット上に公開されている情報は膨大であり、その全てを見て回ることができない以上、情報収集に要する時間を短縮して効率的に行う意義は大きい。今号では情報収集に役立つRSSを紹介したい。

◆RSS配信とは
RSSとはウェブサイトの要約を記述する規格のひとつだが、更新情報を配信することができる点が特徴だ。全てのホームページが対応している訳ではないが、先頃リニューアルしたGIA JAPANの携帯サイトをはじめ、ブログ、ニュース サイトの多くで取り入れている。
“配信”される情報だからこれを受信することで、ウェブサイトを閲覧するという能動的なアクションを経ることなく、受動的に更新情報を得ることができる。
この受動的に情報を得る為のソフト ウェアをRSSリーダーという。

◆RSS配信リーダー
RSSリーダーにはメール型、ウェブ型、常駐型などがある。

◇メール型
thunderbird.jpgメール型ではメールを受信するのと同様の感覚であらかじめ登録しておいたサイトの更新情報を受け取ることが出来る。写真左は無料のメールソフト、サンダーバードでRSSを受信した状態。日常使用するメールで複数の更新情報を知ることができるから、ひとつひとつのサイトを順に閲覧して新しい情報の有無を確認する手間が省ける。

Outlook 2007の場合、次の手順で受信できる。

  1. [アカウント設定]ダイアログ ボックスから RSSフィードを追加。
  2. [ツール] メニューの[アカウント設定]をクリック。
  3. [RSS フィード]タブで、[新規]をクリック。
  4. [新しい RSS フィード]※ダイアログ ボックスで、RSSのURL (後述の“RSSの登録”参照) を入力するか、ブラウザ(インターネット閲覧ソフト)のURL欄からコピーをして貼り付ける。
  5. [追加] 、次いで[OK]をクリック。

◇ウェブ型
マイヤフーネット上に用意されたRSSリーダーをブラウザを介して利用するのがウェブ型。多くはユーザ登録をすることで無料で利用可能だ。写真2(右の画像)はMy Yahooを利用した例。Yahooのホームページから無料のMy Yahooアカウントを取得して利用することが出来る。
My Yahooにログインしたら[RSSの追加]をクリックし、表示されるページの[アドレスを指定してRSSを追加]という欄にRSSのURL (後述の“RSSの登録”参照) (※2)を入力するか貼り付け、[追加]ボタンを押す事で、あらかじめ登録したサイトの更新情報がMy Yahooのページで一覧できるようになる。複数のサイトの更新状態がひと目で分かるからひとつひとつのサイトを閲覧して確認する手間が省ける。

My YahooのRSSリーダーは携帯電話からも利用することができる。写真2はMy Yahooにログインし、パソコンでGIA JAPANの新しい携帯サイトと弊社で公開しているジュエリーに関するニュースやコラムのRSSを登録した状態だが、[モバイルに送る]をクリックしておくと、携帯電話でMy Yahooにログインをして、このRSSを閲覧することができる。
本題からは逸れるが、携帯から利用するMy YahooではRSSの閲覧以外にもスケジュールの確認やYahooメールアカウントに届いたメールを読むことができる。スケジュールの確認はあらかじめヤフーカレンダーというスケジュール管理ソフト(こちらもYahooアカウントで無料で利用できる)に予定を書き込んでいる場合に可能だが、このカレンダー、その日の予定を一覧にしてメールで送ってくれたりもするので重宝だ。

◇常駐型
ティッカー型とも呼ばれる常駐型のRSSリーダーは、専用ソフトをパソコンにインストールして使う。デスクトップに常駐するタイプの場合、最初に設定さえすれば新しい更新情報があるとポップアップやテロップの形で新しい情報があることを教えてくれるから、他の作業をしていても直ぐに分かる。
その他、多くの専用のRSSリーダーが存在する。検索エンジンで“RSSリーダー”をキーワードにして検索すると見つけることができる。

◆RSS配信の確認
rsssite.jpgRSSで更新情報を受け取るには当該サイトがRSSを配信している必要がある。RSS配信を行っている場合にはページ上のどこかにRSSの文字が記載されているはずだ(写真3)。インターネットエクスプローラの場合、バージョン7以上ではブラウザ上に写真3で示したようなマークが点灯する。

◆RSS配信の登録
rss.jpg定期的に閲覧をしているウェブサイトの更新情報をRSSリーダーで確認するためには、それらのサイトをRSSリーダーに登録する必要がある。作業は簡単だ。前項[RSS配信の確認]で記した点灯したマーク、あるいはRSSの文字をクリックすると写真4のようなページが表示されるが、このページのURLをコピーして、前述のRSSの設定欄(※Outlook 2007および※2My Yahoo)にペーストすれば良い。

◆RSS配信を配信するシステム
今まで、RSSを受信する方法について記したが、情報配信という別な面から見ると、運営しているホームページをRSSに対応させることで検索エンジンのインデックスへの登録を促進すると共に、適切な設定をすることで登録までに要する時間を短縮させる事ができる(ジェモロジスツニュースVol.59 「ウェブサイトアクセスアップのヒント2」参照)。

(弊社はホームページ制作会社という面もあるが、現在新規に提案させて頂いているホームページの多数はRSSに対応したCMS(同Vol.59参照)を基幹としている。検索エンジン対策もあるが、最大の利点はサイトの更新をクライアント側のスタッフでも簡単にできるという点にある。)

これから新たにホームページの作成を検討している方は、RSS配信できるCMSサイトは検討に値する。

有限会社フクモト・ロジスティック・システム
福本 修

本稿は、ジェモロジスツ ニュースGIA JAPAN発行)vol.63に寄稿した弊社原稿をGIA JAPANの許可の元、転載した。

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