ジュエリーブログ,ニュース / ジェムランド

2009/2/3 火曜日

スリランカ宝石便り〜その18〜

Filed under: スリランカからの宝石便り — shinko @ 6:56:39

スリランカの商業都市、コロンボから南に車で2時間ほど行ったところにベルワラという街があります。ここはスリランカ国内に限らず近隣諸国、さらにはアフリカから産出された宝石が持ち込まれ、活発に商いがされています。スリランカで有名な宝石産地、ラトゥナプラでは原石の売買が中心ですが、ここは研摩されたものが、ロットで売られます。観光客相手というよりは、国内外の宝石ディーラーが買い付けにくる場所です。

スリランカ、ベルワラマーケットは毎週水曜、土曜、日曜日の午前中に開かれ、スリランカのディーラーたちは白い色の服(サロン)を着ます。これは、木綿のシンプルな素材で値段も手頃です。金のあるものもないものも等しく商いをするという目的で、相手の服装でレベルを決めないという理由からです。マーケットがスタートすると、路上は白い色を着た男性で埋め尽くされます。私のような外国人は別として、ビジネスの中心は男性です。

ベルワラの一角、チャイナ・フォートという場所に100近いオフィスが並んだ通りがあり、そのオフィスの広さは畳3〜4.5畳ほどの広さ(狭さ?)です。その狭いオフィスに座ると、次から次へ宝石ディーラーが入ってきて、宝石をどんどんどんどん見せてくれます。

自分がどういうものを探しているのか?ということを伝えれば、その種類の宝石が並べられます。明確にしなければ、日本人ということで、高級なサファイアやキャッツアイが並べられます。

ベルワラ売る側は、鉱山主、鉱山からの宝石を預かってきたディーラー、海外からの宝石を扱うディーラー、そしてベルワラの商人で過去に買い付けたものを売るディーラーと様々です。服装で相手を見てはいけないのですが、その扱っている宝石のレベルで、そのディーラーの力がわかります。通常宝石は白い紙に包まれているのですが、その紙の傷み具合で、どのくらいこの宝石を持っているか、つまり売れてない状況かを読み取り、それを値段交渉に役立てていきます。相手に値段を聞けば、「あり得ないような値段」を言われるので、こちらの希望価格の下あたりを初めに伝えて、そこから交渉を始めていった方がいいでしょう。もちろん予め相場を知っていないといけませんが。この方法が正しいかどうかはわかりませんが、私のような一見弱そうに見える(?)女性の場合は、必ず値段をかなり高めに言われてしまいます。これも買い付けの回数を増やし、経験を積んで行くしかないと思います。

もし旅行でスリランカに来て、宝石を買う場合は、きちんとした宝石店で購入されることをお進めします。マーケットでは、観光客ということで高く買わされるか、ガラスをつかまされてしまう場合もあります。宝石は人の手を渡ってきているので、売る側も悪気がなくてもガラスが混じったロットを扱ってしまう場合があるからです。

片山新子(かたやま しんこ)、FGA
個人の楽天ブログ「スリランカ宝石留学物語」http://plaza.rakuten.co.jp/gemgasuki

コメント (0)

この記事にはまだコメントがついていません。

コメント RSS

現在コメントフォームは利用できません。

Powered by gem-land.com