金融危機、ボツワナ経済を直撃か
国内総生産の4割近くをダイアモンドに依存しているボツワナ経済を金融危機が直撃している。このままの状況が続けば同国は深刻な経済危機に陥る可能性がある。
6年ほど前、国際的格付け会社に日本国債がボツワナ国債と同等や格下に格付されて憤慨した日本人は多かった。
しかし、稀に見る大規模なものとはいえ、ダイアモンドが売れなくなったというだけで国の屋台骨さえ揺さぶられかねない国の信用力が、多様性のある経済に支えられる我が国の信用力と同等であるはずがない。現在ささやかれているボツワナ経済の見通しは、権威があるとされる国際的な格付け機関が、特定の産業に依存した一国の経済構造の脆弱性を正しく織り込んでいなかった事を露呈したものだろう。
ダイヤモンドが売れなくなっている事は、いくつかの数値にも現れている。
ひとつは11月のDTC(ダイヤモンド トレーディング カンパニー。ダイアモンドのマーケティングを担うデビアスの機関)の売上。昨年11月のサイトの売上は5億3000万ドルと推定されるが、先月開催されたサイトの売上は3億ドル程度だったとされる。
また第三四半期終了時点でのアルロサの営業利益は62%の減少だった。