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2008/7/2 水曜日

コーティングを施したタンザナイトが増加基調

Filed under: 宝石への処理, カラード ストーン — ジェムランドeditor @ 8:25:36

コーティングを施したタンザナイトが増加基調にある。

このコーティング処理は、色の薄いファセット加工済みタンザナイトをコバルト色因の被膜で覆うというもの。

この処理によるタンザナイトもコーティング処理石に見られる一般的な特徴を備えているから、タンザナイト買い付けの際、コーティングの可能性さえ頭に入っていれば識別を誤ることはないだろう。

コーティング処理石に見られる一般的な特徴とは、主としてパビリオン上のファセット面から観察されるイリデッセンス(虹色 / コーティング被膜と石の隙間に起因)や、ファセット稜線及びキューレット付近の被膜の剥がれである。剥がれた部分の色は薄く見える。

被膜の剥がれを検査する最も良い方法は、検査石を白色の拡散板(あるいは通常のコピー用紙のような白く薄い紙)の上に置き、拡散板の下から強い照明を当てた状態での観察である。石を浸漬した状態で拡大すれば最適の検査環境となるが、浸漬せず、裸眼で判断できる事も多いはずだ。

その他このコーティング石固有の識別特徴としては、弱い多色性と青みが強い不自然な色を挙げることができる。未処理で色の深いタンザナイトの場合、その色は強い多色性に起因しブルーとパープルカラーが混在しており、石を観察する角度を変えるとブルーとパープルの出現場所と比率が変化するものだが、コーテッド タンザナイトの場合にはそのような変化が見られない。これは処理に用いられた元々のタンザナイトの地色が弱い(すなわち多色性が強く認識できない)ことに加え、ブルーに発色する被膜自体が多色性を持たない為である。

>> IGI、コーテッド タンザナイトの簡易鑑別サービス開始

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