11月30日にサザビーズの主催で開催されたウィンザー公爵夫人のジュエリーのオークション。主な作品の落札結果をお伝えする(写真をクリックすると拡大写真が表示されます)。
●ゴールドとダイアモンドを用いたネセセア
・1947年フランス製(カルティエの刻印)
・サイズ:150mm x 55mm x 45mm(長さ X 幅 X 深さ)
・落札予想価格:5-7万英ポンド(650万円 - 900万円)
★落札価格:約1600万円(121,250英ポンド)
ダイアモンドはメレーで、1900年代中頃のメレーらしくシングル・カット。
ウィンザー公爵から夫人への結婚10周年記念の品。
●ブローチ(写真最上段右)
・使用宝石:ダイアモンド、エメラルド、ルビー
ダイアモンドをパヴェで留めて全体のハートシェープを作り、エメラルドでウィンザー公のWを書き、ルビーが王冠をかたどっている。
・結婚20周年記念の品
・1957年カルティエ
・サイズ:34mm x 38mm x 10mm
・落札予想価格:10-15万英ポンド(1300万円 - 2000万円)
★落札価格:約2700万円(205,250英ポンド)
●クリップ(ブローチの一種)
・使用宝石:
ダイアモンド(パヴェ・セッティング)
エメラルド、ルビー、サファイア(チャンネル・セッティング/レール留め)
シトリン
・フラミンゴ モチーフ
・1940年カルティエ
・サイズ:95mm x 65mm x 22mm
・落札予想価格:100-150万英ポンド(1億3000万円 - 2億円)
★落札価格:約2億2千万円(1,721,250英ポンド)
●ブレスレット
・使用宝石:ダイアモンド、ブラック・カルセドニー、エメラルド
・パンサー モチーフ
・1952年カルティエ
・長さ:195mm
・落札予想価格:100-150万英ポンド(1億3000万円 - 2億円)
★落札価格:約5億9千万円(4,521,250英ポンド)
過去に登場したウィンザー公爵夫人のジュエリー
>> 天然真珠ネックレス - 4億円で落札 - 2007年
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11月16日ジュネーブで開催されたサザビーズのジュエリーオークションMAGNIFICENT JEWELSで、およそ25キャラットのピンク ダイアモンドが約38億円(45,442,500スイス・フラン)で落札された。
この落札価格はガイ(1キャラット当たり)でおよそ1億5300万円。昨年12月にガイで約1億9300万円で落札されたビビッド・ピンク・ダイアモンドには及ばなかったものの、38億円という落札価格は、1石の宝石の落札価格としては史上最高値となった。
落札したのはローレンス グラフ氏。石はThe Graff Pink(ザ・グラフ・ピンク)と通称されるようになったが、この石は前回ハリーウィンストンによって1950年代に販売されている。
1石の宝石の落札価格として従来の最高記録であったのは、やはりグラフ氏が2008年にクリスティーズのオークションで落札した35.56キャラットのブルーダイヤモンド、The Wittelsbach-Graff Diamond(ザ ウィッテルスバッハ グラフ ダイアモンド)で落札価格は約2430万米ドル(当時の為替レートで約22億7000
万円)だった。このダイアモンドはその後リカットされ現在は31.06キャラット。
ザ・グラフ・ピンクのスペックは次の通り。
・石目: 24.78 キャラット
・カット:レクタンギュラー ステップ カット
・カラー:ファンシー インテンス ピンク(GIA)
・クラリティ:VVS2(ポテンシャリー プローレス※)
・タイプ:IIa
・落札予想価格:22億6000万円-32億円
※:ポテンシャリー フローレス
軽度な再研磨でフローレス・グレードに成り得るの意。
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23年前市場に登場してジュエリー愛好家の注目を集めたウィンザー公爵夫人のジュエリー。その後幾度かオークションに出品され(※)高額落札が話題を呼んだが、来月30日に再び20ロットがサザビーズで競売にかけられる。
このジュエリーが市場に出る度に大きな話題となるのは作品群のクォリティーの高さはむろんだが、“王冠を賭けた恋”として世界に喧伝(けんでん)されたゆえの知名度の高さだろう。以下、ご存じない方のためにこの“恋”について簡単に。
ウィンザー公爵とはエドワード8世がイギリス国王を退位した後の称号だが、この国王の在位期間は1936年1月から12月までと極めて短い。1937年に控えていた戴冠式を経ずに退位している。
退位の原因は1931年頃からつき合いがあったとされるアメリカ人女性ウォリス・シンプソン(後のウィンザー公爵夫人)との結婚問題。
ウォリスには離婚歴があり、さらにウィンザー公爵(1931年当時はプリンス・オブ・ウェールズ)との交際期間中の大部分も人妻であった(離婚を巡る裁判でウォレスが勝訴したのは1936年10月)。このような女性を離婚を禁じているイングランド国教会が認めるはずもなくイギリス世論も結婚を支持しなかった。
そしてウィンザー公爵(当時はエドワード8世)は
「…私は国王として重大な責任と義務を果たすことが到底不可能である。
愛する女性の助けと支えなしでは…」
という有名な文書をBBCを通じて読み上げ、退位したのである。
今回のオークションに出品される作品からいくつか紹介する。
●ゴールドとダイアモンドを用いたネセセア
・1947年フランス製(カルティエの刻印)
・サイズ:150mm x 55mm x 45mm(長さ X 幅 X 深さ)
・落札予想価格:5-7万英ポンド(650万円 - 900万円)
ダイアモンドはメレーで、1900年代中頃のメレーらしくシングル・カット。
ウィンザー公爵から夫人への結婚10周年記念の品。
●ブローチ(写真最上段右)
・使用宝石:ダイアモンド、エメラルド、ルビー
ダイアモンドをパヴェで留めて全体のハートシェープを作り、エメラルドでウィンザー公のWを書き、ルビーが王冠をかたどっている。
・結婚20周年記念の品
・1957年カルティエ
・サイズ:34mm x 38mm x 10mm
・落札予想価格:10-15万英ポンド(1300万円 - 2000万円)
●クリップ(ブローチの一種)
・使用宝石:
ダイアモンド(パヴェ・セッティング)
エメラルド、ルビー、サファイア(チャンネル・セッティング/レール留め)
シトリン
・フラミンゴ モチーフ
・1940年カルティエ
・サイズ:95mm x 65mm x 22mm
・落札予想価格:100-150万英ポンド(1億3000万円 - 2億円)
●ブレスレット
・使用宝石:ダイアモンド、ブラック・カルセドニー、エメラルド
・パンサー モチーフ
・1952年カルティエ
・長さ:195mm
・落札予想価格:100-150万英ポンド(1億3000万円 - 2億円)
過去に登場したウィンザー公爵夫人のジュエリー
>> 天然真珠ネックレス - 4億円で落札 - 2007年
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6月15日、ニューヨークのロックフェラープラザで開催されたクリスティーズのジュエリーオークションに出品された27.03キャラットの無色のダイアモンドを留めたプラチナ リングが約3億2千万(USD:3,554,500)で落札された。1キャラット当たりの価格に直すと約1,200万円。
グレーディング・レポートを発行したGIAによるこのダイアモンドのスペックは次の通り。
・カット:クッション カット
・クラリティ:VVS1
・石目:27.03cts
・カラー:Dカラー
・タイプ:IIa※
※タイプIIa
検出できる量の窒素を含有しないダイアモンド。炭素からだけで構成される元素鉱物(1種類の元素から構成される鉱物)であるダイアモンドだが、自然環境で成長するダイアモンドには、実際には様々な不純物が取り込まれる事が一般的。不純物の中でも窒素は最も一般的なもの。
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4月7日香港で開催されるサザビーズのジュエリーオークション、Magnificient Jewelsに出品されたデビアスのミレニアム・ブルー・ダイヤモンドは、私の落札予想価格のほぼ真ん中である約6億4百万円(49,940,000香港ドル)で落札された。
このブルーダイアモンドのスペックは次の通り。
・石目:5.16cts
・シェープ:ペア・シェープで
・クラリティ:インターナリーフローレス(IF)
・カラーはファンシー・ヴィヴィッド・ブルー(GIA)
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4月7日香港で開催されるサザビーズのジュエリーオークション、Magnificient Jewelsに、デビアスのミレニアム・ブルー・ダイヤモンドが出品される。
5.16ctsあるミレニアム・ブルーはペア・シェープでクラリティはインターナリーフローレス(IF)、カラーはファンシー・ヴィヴィッド・ブルー(GIA)。
サザビーズの発表した落札予想価格は約4億2千万円から5億2千万円だが、私は5億円以上、上限は7億円と予想する。その根拠は次のようなもの。
まず長引く世界的不況にも関わらず、宝石への投資に意欲的な中国人富裕層の存在。昨年12月に1キャラット当たりのダイアモンドの価格(約2億円)として世界最高値でクリスティーズで落札されたヴィヴィッド・ピンク・ダイヤモンドの落札者も中国人と推定されている。
また、2007年10月に香港で当時のダイアモンド最高値(1ctあたり)で落札された6.04キャラットのブルー・ダイアモンドのガイ(1ctあたりの価格)が約1億5500万円であったことも今回のミレニアム・ブルーの落札価格を推定する上で材料となる。ダイアモンドというのは大きさ以外の品質が同じであった場合、単位重量当たりの価格は石の総重量が重いほど高くなる。過去3年間で高額ダイアモンドの市場価値を上げる外因は見あたらないことから、1億5500万円の八掛け(約7億円)を今回のブルーダイアモンドの落札価格の上限と推定した。
福本
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2009年12月1日香港で開催されたクリスティーズのジュエリー・オークションに出品された16.65キャラットのサファイアを用いた指輪が18,580,000香港ドル(約2億2千万円)で落札された。1キャラット当たりでは約1300万円。これはサファイアの1キャラット当たりの価格としては歴代の世界最高値。落札予想価格を二倍以上上回る価格での落札だった。
サファイアはクッションカットで、グベリン・ジェムラボ及びSSEFによるとカシミール産で非加熱。
リングはヴァンクリーフ & アーペル製。
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2009年12月1日香港で開催されたクリスティーズのジュエリー・オークションに出品されたビビッド・ピンク・ダイアモンド(Vivid pink)が83,540,000香港ドル(約9億6千万円)で落札された。
石目は5.00キャラットで、GIAのレポートによるとタイプIIaでクラリティはVS1、カラーはファンシーヴィヴィッドピンク。リングにはグラフの刻印がある。
1キャラット当たりでは約1億9300万円であり、これはダイアモンドの歴代世界最高記録。
>> 関連:1キャラット当たり1億5500万円のブルー ダイアモンド
>> 関連:ピンク ダイアモンド史上最高値38億円で落札される
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12月10日ニューヨークで開催されたクリスティーズのジュエリーオークションに出品された39キャラットのイブニング・スター ダイアモンドが5,402,500米ドル(約4億8千万円)で落札された。1キャラット当たりでは13万9千米ドル(約1240万円)。アネンバーグ ダイヤモンドには及ばなかったが、高値での落札だった。
イブニング・スターはプラチナ枠に留められ、ペンダントトップに加工されている。
グベリン ジェムラボによれば、イブニング・スターはインドの歴史上名高いダイアモンドを産出しているゴルコンダ鉱山で採れた可能性が極めて高いといい、タイプIIa。
ほとんどのダイアモンドには不純物として窒素が含まれており、ダイヤモンドの地色に黄色味を持たせるが、稀に検出できる不純物が含まれない、非常に純粋なダイアモンドがあり、これをタイプIIaに分類する。
タイプIIaにはザ・ゴールデン・ジュビリーにその座を奪われるまで世界最大の研磨済みダイアモンドとして長く知られたカリナンIやプレミア ローズなど、著名な大型ダイアモンドが多い。
・石目:39.00キャラット
・カラー:Dカラー
・クラリティ:VVS1(ポテンシャリー インターナリーフローレス※)
・カット:ペア シェイプ ブリリアント
※ポテンシャリー インターナリーフローレス
軽度な再研磨でインターナリーフローレスへとクラリティを向上させられることが見込まれるの意。
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12月1日香港で開催されるクリスティーズのジュエリー・オークション、
MAGNIFICENT JEWELS に話題を呼びそうなピンクダイヤモンドが出品される。
“The Vidid Pink”(ザ・ヴィヴィッド・ピンク)と称されるこのダイアモンドを用いた指輪(グラフ制作)の推定落札価格は500から700万米ドル(4億4000万円
から6億2000万円)。
シェープはクッションカット、カラーはファンシーヴィヴィッド、クラリティはインターナリーフローレスだが、ポテンシャリーフローレス(軽度なリカットでフローレスに成り得るの意)で、石目はちょうど5キャラット(レポートはGIA)。
同日のオークションではこの他に、16.65キャラットのカシミール産サファイア(推定落札価格約6000万から9000万円)なども出品される。
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